成田国際空港は4月28日、2021年度の空港運用状況を発表した。
その中で、貨物便の動向について、国際線貨物便の発着回数は、旅客便の運休・減便による貨物スペースの減少や、国際海上輸送の混乱による船落ち貨物の航空輸送への流入により、国際線貨物臨時便が多数運航され、過去最高値であった昨年度をさらに上回り、最高値を更新した。
国際航空貨物量は、国際海上輸送の混乱による「船落ち」貨物の航空輸送への流入や、貨物便運航の成田への集中といった要因により、前年度比25%増となり、年度として過去最高を更新した。月別で見ても、2021年4月から2022年2月までは、単月として過去最高の貨物取扱量を記録した。
なお、2022年3月では、国際線貨物便の発着回数は、大型機材に集約して輸送する動きが進み、前年同月比よりも下回っているものの、旅客便の運休・減便による貨物スペースの減少や、国際海上輸送の混乱による船落ち貨物の航空輸送への流入により、国際線貨物臨時便が多数運航されたことで好調を維持している。
国際航空貨物量は、ウクライナ紛争の影響で欧州線に欠航が発生したことや、中国における新型コロナ対策の強化に伴い、前年同月比3.0%減と下回ったが、コロナ前と比較すれば、引き続き高い水準を維持している。