川崎汽船は9月8日、自動車船の船内作業用の「サービスカー」と呼ばれる作業車として、エヌワイが提供するCO2排出量ゼロの次世代船内サービスカート“Beecle”の使用を試験的に開始したと発表した。
＜既存のサービスカーとBeecle＞
同社が運航する自動車船には、軽トラックを船内作業用のサービスカーとして積み込み、資材運搬、清掃、メンテナンスなどの際に利用している。現在、同社が「サービスカー」として使用している軽トラックは主にガソリンを燃料としているが、自動車船に補給用ガソリンを積み込める港が限定されること、危険品であることから船内でのガソリンの保管場所の確保が難しいこと、などの課題がある。
“Beecle”はゴルフ場で使用された中古の電動サービスカートを改造した車両で、動力源は再生鉛バッテリーとなるため、上記課題を解決する。また、再生鉛バッテリーを利用した電動モーターはCO2の排出がなく、自動車船の電力より充電が可能となりますので、環境負荷低減に寄与する。
同社で運航するSIRIUS HIGHWAYに8月下旬に積み込み、11月までの約3か月間、試用を実施し、この試用期間で乗組員から得た意見をもとに次船へ積み込む“Beecle”の改善につなげ、将来のさらなる変更を検討していくとしている。
