ブリヂストンは9月18日、テレダイン・ブラウン・エンジニアリングが主導する有人月面探査車の開発チームにブリヂストンが参画することを発表した。
<ブリヂストンが研究開発している月面探査車用タイヤのコンセプトモデル>
この開発プロジェクトは、NASAの有人月面探査車(Lunar Terrain Vehicle、以下「LTV」)として使用されることを見据えたもの。
新たな領域に挑戦するNASAの宇宙開発ミッションには、月面の未踏の地を航行する有人自動運転が必要とされている。LTVには、月面の激しい温度変化など過酷な環境下で、長期に渡って宇宙飛行士の移動と探索を支えることが求められる。この要求に応えるため、テレダイン社は、それぞれの業界をリードする北米日産、シエラ・スペース、テクストロン、そしてタイヤ・ゴム業界のリーディングカンパニーであるブリヂストンを加えて、強固なチームを結成した。
ブリヂストンは、テレダイン社が主導するチームに参画し、NASAの月面探査車プログラム向けのタイヤ開発を担う。ブリヂストンには、1931年の創業以来90年を超える歴史の中で、モビリティの進化を足元から支えてきたタイヤ技術・開発の幅広い知見があり、この国際的なパートナーシップはNASA、さらに月面探査ミッションへの強い貢献を約束するもの。
ブリヂストンは、タイヤのイノベーションにより、安心・安全な移動を支え続けてきた。2019年には、新たな挑戦として有人月面探査車での使用を想定したタイヤの研究開発をスタートした。岩や砂に覆われ、激しい温度変化や放射線にさらされる過酷な月面の環境においても、世界の道を知っているブリヂストンの「接地を極める」技術を活用し、長期にわたって安全に機能するタイヤを目指して、金属製のエアレスタイヤのコンセプトモデルの開発・検証を進めている。