商船三井は10月13日、重大海難事故に備えた緊急対応体制の確認を目的として、同社が所有し、商船三井ドライバルクが運航する木材チップ船での海難事故を想定した緊急対応訓練を実施したと発表した。
事故想定は、木材チップ船が、貨物を満載した状態で瀬戸内海を航行中に機関室で火災が発生。緊急で錨を下ろしたが、付近の漁業施設に損傷を与えてしまい、その後火勢も衰えず乗組員1名が怪我をし、病院搬送が必要な状況というもの。
<重大海難対策本部での訓練の様子>
<模擬記者会見の様子>
事故発生の連絡を受けた商船三井は、本社内に重大海難対策本部を立ち上げたと想定。事故発生から記者会見に至るまでの過程を訓練することで、緊急時に行うべき報告・連絡等のプロセスを再確認し、関係各所との連携と情報共有が円滑に実践できるかを確認。また、重大海難対策本部では、収集した情報をもとに船主、運航者として取るべき対応について協議し、緊急対応体制を確認の上、模擬記者会見を実施した。
今後、同社は同訓練で培ったノウハウや新たに見つかった改善点などを共有し、グループ全体で万一に備えた緊急対応体制をより強固なものに整備し、世界最高水準の安全運航を実現するとしている。