日本郵船は11月2日、LNG(液化天然ガス)を主燃料とする新造大型石炭専用船2隻を、大島造船所に建造発注することを決定したと発表した。
発注した2隻は、共に2025年中に竣工する予定。
この建造発注は、同社グループの外航海運事業での温室効果ガス(GHG)排出量削減の長期目標である、「2050年までのネット・ゼロエミッション達成」に向けた、ドライバルク船隊整備の一環。LNGは従来の舶用燃料油に比べ、硫黄酸化物(SOx)については約100%、窒素酸化物(NOx)については約80%、二酸化炭素(CO2)については約30%の排出削減を見込め、この船は国際海事機関(IMO)のNOx 3次規制にも対応している。
同社はLNG燃料船を将来のゼロエミッション船が実現するまでのブリッジソリューションの一つと位置付け、既にばら積み船隊においては世界初となるLNG燃料大型石炭専用船1隻とLNG燃料ケープサイズバルカー5隻の建造を決定している。
また、将来的に船舶燃料として、より環境負荷の低いアンモニアの使用が確立された後には、船舶の主燃料をLNGからアンモニアへと切り替えることも検討しており、船舶の仕様について大島造船所と協議を行っている。
■概要
主要目:LNG燃料船
全長/全幅:約235m/約38m
載貨重量トン数:約9万5000t
竣工予定:2025年(予定)
日本郵船/インドネシア国営会社と液化CO2・LNG輸送で協業