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日本郵船/比商船大学NTMAの2021年度108人が卒業、式典を開催

2022年11月21日/国際

日本郵船は11月21日、同社がフィリピンのマニラ近郊でTransnational Diversified Group(TDG)と共同運営する商船大学NYK-TDG MARITIME ACADEMY (NTMA)が、新型コロナウイルス流行のため延期を余儀なくされていた2021年度の卒業式を同月18日に開催したと発表した。

NTMAは、NYK Qualityの船員育成を目指して2007年に開校し、今年で創立15周年を迎えた。当初から独自の奨学金制度を設け、大学への進学が困難な家庭環境の学生に就学の道を開いている。また、卒業後のフィリピンの海技国家試験の高い合格率を維持していることに加え、2011年8月に国土交通省が創設した機関承認制度で海外における日本初の船員教育機関校として認定を受けるなど、商船学校として高い評価を得ている。

<卒業式典には、TDGのJ・ロベルトC・デルガド会長(写真前列左から3番目)、日本郵船の長澤仁志 社長(同4番目)らが出席>
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式典には、同社の長澤仁志代表 代表取締役社長、原田浩起 代表取締役専務執行役員、小山智之 専務執行役員、TDGのJ・ロベルトC・デルガド会長らが出席。また、フィリピン移住労働者省のホン・スーザン V・オープレ大臣ビデオがメッセージで祝辞を送り、2021年11月に卒業見込みであった第11期生合計108名の卒業を祝った。

NTMAは新型コロナウイルス流行のため、当時寮生活および学内授業ができない状況下、いち早くオンライン授業に切り替え、学生たちは座学でカリキュラムを履修し卒業単位を取得した。しかし、同社で運航している外航船での乗船実習の受け入れが難航したため、卒業に遅れが生じたという背景がある。

長澤社長は祝辞の中で「世界的パンデミックの中での乗船実習はとても大きな挑戦でしたが、各々が不安を乗り越え、掲げた目標を達成することができたことを誇りに思います。私たちの仕事は顧客の生活に寄与し、信頼を獲得し続けることです。これこそが137年にわたって培われたNYKの魂であり、あなたたち卒業生はそれを将来体現できると信じています」と卒業生に激励の言葉を贈った。

2011年9月卒業の第1期生から、今回の第11期生までの累計卒業者数は1360人に達し、卒業生の多くが当社グループ運航船で航海士または機関士として活躍している。卒業生の多くが安全運航の一役を担う重要な陸上ポジションで活躍しており、その活躍の場は、日本、シンガポール、豪州等、同社の重要拠点に広がっている。

今後、同社グループはNTMAで15年培った船員教育の知見を活かし、フィリピン人船員の育成およびシンガポールをはじめとする世界主要拠点での船員研修の拡充に引き続き尽力するとしている。

■NYK-TDG MARITIME ACADEMY概要
開校日:2007年6月3日
規模:学生(募集定員数)航海科60名 / 機関科60名 1学年計120名程度
職員 約70名
場所:マニラ近郊カランバ市カンルーバン(マニラ市内から車で約1時間)
システム:3年間の講習と1年間の乗船実習の4年制
理念:学生個々の人格形成と実践的な海事技術の習得を中心にした世界に通用する船員の高等教育を行う。

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