さとふると佐川急便は12月23日、「第21回グリーン物流パートナーシップ会議」で特別賞を受賞したと発表した。
受賞の対象となった取り組みは、北海道から全国の寄付者へふるさと納税返礼品を配送する新たなスキーム。返礼品専用の倉庫を運用し、さとふる、佐川急便、自治体、事業者が連携することで、生産地域での高効率物流と、環境負荷の低い輸送を実現した。
具体的には、これまで各地域事業者から個別に集荷していた返礼品を、貸切り便の大型車でまとめて集荷する新たな物流スキームを構築し、積載率の向上と、輸送車台数の削減を図った。
また、寄付受付~配達までのスピードをさとふる倉庫側でコントロールすることで、北海道から本州への配送でスピードを重視する必要がなくなったことから、同輸送を環境負荷の低いフェリー輸送へと転換した。
返礼品専用倉庫を新設し、まとまった数の返礼品を同倉庫で一時保管。寄付を受け付け次第、同倉庫から寄付者へ発送する流れに変更したことで、個別の地域事業者では対応が難しかった、配送日や配送時間の指定を実現した。また、地域事業者の保管施設不足の課題解決にも寄与した。
さとふると佐川急便は、これらの取り組みによって取組前の2021年度と比べてCO2排出量を半分の120.8トンに削減。加えて、指定日・指定時間配送が可能になったことで、再配達率も24.5%(2022年5月時点)低減した。
「グリーン物流パートナーシップ会議」とは物流分野における環境負荷の低減や、物流の生産性等により持続可能な物流体系の構築に顕著な功績があった事業者に対し、表彰を行うもの。
さとふると佐川急便による取り組みは、ふるさと納税の独自物流倉庫を導入したことにより、環境にやさしい輸送を実現するとともに、指定日・指定時間配送に対応した出荷作業や伝票の貼り付けなどの物流付帯業務をさとふるの物流倉庫で代行することで、地域事業者の閑散期と繁忙期の労働力平準化、生産力向上に同時に貢献したことが評価され、受賞に繋がった。