国土交通省と経済産業省は12月8日、2025年度物流パートナーシップ優良事業者表彰受賞者を発表。国土交通大臣表彰には佐川急便ほか2社による宅配拠点と物流DXを活用したドラッグストア店舗納品の効率化の取り組みが、経済産業大臣表彰には江崎グリコほか5社によるメーカーと卸売業のコラボレーションと段積みマテハンを活用したチルド配送効率化の事例が選ばれた。
<国土交通省の表彰案件>
| 表彰内容 | 案件名 | 事業者 | |
| 大賞 | 国土交通大臣表彰 | 北海道における宅配拠点と物流DXを活用したドラッグストア店舗納品の効率化 | 佐川急便、サッポロドラッグストアー、PALTAC |
| 部門賞 | 物流DX・標準化表彰 | レンタルパレット導入による効率的な医薬品物流とトレーサビリティの実現 | 三甲パレットレンタル、大塚倉庫、三甲、ほか医薬品メーカー10社 |
| 強靭・持続可能表彰 | 条件不利地域の物流課題を解決する共同配送の取り組み | NEXT DELIVERY、山梨県小菅村、丹波山村、セイノーホールディングス | |
| 特別賞 | グリーン物流パートナーシップ会議特別賞 | ビジネス(商)と環境(環)を両立させる持続可能な物流(物) | 北海道ロジサービス、生活協同組合コープさっぽろ、フレッシュカーゴほか3社 |
<経済産業省の表彰案件>
| 表彰内容 | 案件名 | 事業者 | |
| 大賞 | 経済産業大臣表彰 | メーカーと卸売業のコラボレーションと段積みマテハンを活用したチルド配送効率化 | 江崎グリコ、鴻池運輸ほか4社 |
| 部門賞 | 物流DX・標準化表彰 | 24年問題を契機とした物流課題解決に向けた多面的な取組施策 | セブン‐イレブン・ジャパン 日本ロジスティクス協同組合(加盟27社) |
| 物流構造改革表彰 | リレー型コネクト共同輸送 (複数企業×多拠点×中継・連携)の新標準 |
ロート製薬、東陽倉庫ほか2社 | |
| 強靭・持続可能表彰 | RORO船を活用したモーダルシフトによる持続可能な地方店舗配送の実現 | イオン北海道 栗林商船 |
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| 特別賞 | グリーン物流パートナーシップ会議特別賞 | テクノビーム輸送におけるモーダルシフトの取り組み | パナソニックアーキスケルトンデザイン、日本通運、 日本貨物鉄道ほか2社 |
国土交通大臣表彰受賞案件では、佐川急便のデポ拠点からの配送によりドライバーの運転距離・拘束時間を改善し、納品する店舗側でも荷受け時間の緩和や納品車両・車格条件の緩和調整などを行うことで、トラック走行距離を年間643万4000キロ(25.7%)削減。
経済産業大臣表彰案件では、江崎グリコのチルド商品を、得意先である卸売業のサンライズグランドフーズの物流網を活用して共同配送を行うとともに、段積みカーゴの活用による積載率向上で、トラック台数年間1460台(66%)削減などの効果につなげる。
12月23日に開催の「グリーン物流パートナーシップ会議」で表彰と受賞者による取り組み内容の発表を行う。
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