ヤフーは４月11日、同社が運営するサイト「Yahoo!ショッピング」において、ユーザーが急がない荷物は余裕のある配送日を指定すると、指定日によって「PayPayポイント」がもらえる「おトク指定便」を、全ストアを対象に提供開始すると発表した。4月の「再配達削減PR月間」にあわせ、物流のピークを分散する取り組みで、出店ストアは任意で同サービスを利用できる。
＜「おトク指定便」全国展開へ＞
全ストアへ向けた本格展開に先駆けて、「Yahoo!ショッピング」は、2022年8月28日から2023年3月25日、アスクルがYahoo! JAPANの協力により運営する一般消費者向けの日用品ショッピングサイト「LOHACO Yahoo!店（旧LOHACO PayPayモール店）」「LOHACO by ASKUL（LOHACO本店）」（以下、総称してLOHACO）で、同サービスの実証実験を行った。
実証実験では、全体の注文者のうち、約半数の51％のユーザーが同サービスを利用し、想定を上回る需要の高さがうかがえたという。また、ストアを対象に実施したアンケートによると、出荷作業の逼迫に課題を感じ、同サービスを利用してみたいと答えたストアは、半数以上の55％になった。ユーザー、ストアともに高い需要を示した同実験の結果を受け、今回「LOHACO」だけに限らず、「Yahoo!ショッピング」に出店する全ストア向けに同サービスの提供を決定した。
同社によると現在、「Yahoo!ショッピング」全体の注文のうち、約8割が「お届け日指定」のない注文で、この場合、原則各ストアが設定する最短の日程で商品を出荷している。一方、「おトク指定便」は、すぐ受け取る必要がない商品の注文時にユーザーが「おトク指定便」を選択することで、後日「PayPayポイント」を受け取れる仕組み。
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「ユーザーはニーズに応じておトクな配送方法を選択でき、ストアや配送業者はセール期間などの出荷・配送作業負荷の分散・軽減が期待できる、“三方よし”のサービスを目指す」と同社。今回の本格展開により、出店ストア側は任意で「おトク指定便」の提供有無を設定でき、最短配送日より余裕のある届け日指定（最大14日後）に対して、ストアが任意で1~100円相当の付与ポイントの設定が可能となる。
現在、2024年問題への対策として、国交省や経産省では、2023年4月を「再配達削減PR月間」として、さまざまな取り組みを進めている。これを受け「Yahoo!ショッピング」では、同サービスをはじめメール・アプリの活用や置き配など多様な受取方法の活用を呼び掛けており、物流の安定確保や効率化やCO2削減といった物流業界におけるサステナブルな活動の実現を目指す。
