三菱ふそうトラック・バスは13日、3月にフルモデルチェンジした新型電気小型トラック「eCanter」の報道陣向け試乗会を、同社の喜連川研究所(栃木県)で開催した。
<新型eCanter>
新型eCanterは、モーターを後軸に統合した独自開発のeアクスルと、モジュール式のバッテリーを採用したことで、多彩なシャシラインアップが展開できるようになったのが特徴。先代eCanterでは1型式のみの展開であったが、新型では28型式のシャシが選択できるようになり、またホイールベースに応じて、1個から3個までバッテリー搭載数が選べるため、ラストワンマイルからより長距離の輸送まで、用途に合わせた最適な車種を選べるようになった。ちなみに一充電あたりの航続距離は、バッテリー1個搭載のSサイズが116km、2個搭載のMサイズが236km、3個搭載のLサイズは324kmとなっている。
<試乗会の様子>
今回の試乗会では、このSML各タイプをそれぞれ試乗。電動車ならではのシームレスな加速と高い静粛性はもちろんだが、従来の強弱2段階から4段階に増やされた回生ブレーキの制動力によって、操作性が大きく向上しているのが印象的であった。回生を最大に強めると、発進から停止までほぼアクセルペダルのみで加減速をコントロールできる「ワンペダル運転」となり、ドライバーの負担も大きく軽減。特に街中での配送で使われることの多い小型トラックだけに、多くのドライバーから歓迎されることになりそうだ。
また、モーター式の動力取り出し装置(ePTO)が新採用されたのも、新型eCanterの大きな特徴。これにより架装オプションも拡大し、幅広い使い方が可能になっている。会場ではダンプ車も展示・実演され、多くの報道陣の注目を集めていた。
<新型eCanter ダンプ車>