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アマゾン/12万m2の千葉みなとFC、完成前内部を国内初公開

2023年06月07日/物流施設

アマゾンは6月7日、千葉県千葉市で建設中の「千葉みなとフルフィルメントセンター」を国内初となる、完成前に内部を報道陣に公開した。

<千葉みなとFCの外観>
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<左から片桐ゼネラルマネージャー、原祐介統括本部長、渡辺オペレーション技術統括本部長>
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6月1日に関東圏の物流拠点強化のため、千葉みなとFCと埼玉県狭山市で狭山広瀬台FCの新設を発表したばかり。千葉みなとFCでは、同社が進めるアマゾンロボティクスを間近で見られる貴重な体験となった。本稼働は8月の予定だ。その時には常時数百人、約2000人の従業員が働く場所となる。

「千葉みなとフルフィルメントセンター FCツアー」と名付けられ、冒頭、アマゾンジャパンの責任者がそれぞれ説明。

まずあいさつに立ったJP FC オペレーション事業部の原祐介統括本部長は「FCは現在日本国内25拠点以上に設置し、日々拡大している。オペレーションで注力しているのは、顧客が便利に買い物できること、日本全国でネットワークを拡大し維持できていること、働く人々の性別、国別を問わず安全・安心な職場とすること、の3つを最重要な点としている。この場所に決めたのは、関東圏でアクセスが良いこと、高速道路のICに近いこと、働く人々の通勤に便利なことの3点を挙げて説明した。

アマゾンロボティクスの責任者である渡辺宏聡オペレーション技術統括本部長は「日本では最大級のアマゾンロボティクスを実現している。最先端の技術を物流設備に注ぎ込むことで、効率化、品質の向上、そして従業員が働きやすい環境を作っている。アマゾンロボティクスは省人化に焦点を当てているのではなく、いかに従業員が働きやすく効率的にできるかが、開発の背景にある思想。現在建築関係者など650人がいるが、その人たちのためにコンビニ、カフェテラスを5月15日からオープンしている。地球最高の雇用主、地球最高の安全・健康な職場を目指している」と自信を見せた。

千葉みなとFCの片桐秀行サイトリーダー/ゼネラルマネージャーは「私の業務はこの場所が安全な環境で商品の管理がきちんとできているかどうか、顧客には最高の購入体験をしてもらえているかを統括すること。そして、安全な職場にプラスして楽しい職場とし、明日も働きたいと思う職場が理想。カフェテリアでの食事もいつも温かい食事を提供するようにしている。地域とのコミュニケーションを図り、地域に信頼される、笑顔と活力のある職場を目指している」と8月本稼働に向けて抱負を語った。

<アマゾンロボティクスの稼働の様子(動画)>

<アマゾンロボティクスの稼働の様子 尼崎FCの様子(動画)>

<上部から見たポッド>
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<ドライブロボット(H型)>
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<ドライブロボットの充電の様子>
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<ポッドは稼働日に向けて手作業で制作中>
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<ソートシステム部分。スピードは本稼働より遅めに設定して実証試験>
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FC内では、今後の本格稼働を見越し、仮想の商品を入荷から出荷まで試験実証。入荷では、販売事業者から入荷された商品を検品し、商品情報をシステムに登録。保管・棚入れでは、入荷された商品を決まった棚ではなく、フリーロケーションで空いている棚に自由に保管される。商品はアマゾンロボティクスと固定棚の両方で商品を保管する。

棚出しでは、注文商品の場所をシステムが特定し、発送準備を開始。最新のアマゾンロボティクスでは、取り出すべき商品がある棚をシステムがライトアップして知らせてくれる。

梱包では、商品ごとに適切なサイズの梱包材をシステムが提案し、梱包作業が行われる。こちらでは袋詰めの自動梱包機が注目されたが、今回の公開はなかった。

発送準備では、注文情報などは、バーコードで管理され、届け先住所ラベルは専用の機械が貼るため、作業者は購入者を特定することができない。また、出荷では、配送先ごと梱包された商品がかご車に集められ、トラックの荷台へと運ばれる。

なお、千葉みなとFCでは、2000人以上が雇用されるが、その職種には、FC内の安全衛生を管理するセーフティー、者の流れや出荷起源を管理するエリアマネージャー、またテクノロジーを使って商品のピッキング、梱包、出荷作業を担うポジションなど30種類以上となる。

■概要
名称:アマゾン千葉みなとFC
所在地:千葉県千葉市
延床面積:約12万m2
フロア構成:4階建て 1階オフィス、食堂、入荷・出荷エリアなど
アマゾンロボティクス:ドライブ数:約2600台、ポッド数:約3万台、ステーション数:200以上
商品保管容量:120万立方フィート
開設日:2023年8月

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