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日本郵船/液化CO2の常温輸送技術がノルウェー船級協会で承認

2023年06月09日/IT・機器

日本郵船は6月9日、関連会社のKnutsen NYK Carbon Carriers AS (KNCC社)は、液化した二酸化炭素(CO2)を常温で輸送可能な独自技術「LCO2-EPシステム」について、ノルウェー船級協会(DNV)から詳細な設計内容に対する承認(GASA」)を取得したと発表した。

<「LCO2-EPシステム」を搭載した液化CO2輸送船のイメージ>
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これにより「LCO2-EPシステム」の新造船や既存船への搭載が可能になる。

「LCO2-EPシステム」は液化CO2を常温で船上のシリンダータンクに注入し、安定した状態で輸送する技術。液化CO2を氷点下まで冷やす必要がないため、貯留層への注入に至るまでCCUSバリューチェーン全体を通じてエネルギー量やコストを削減でき、取り扱いも容易。

2022年4月、KNCC社の「PCO2 tank system」が、液化CO2を常温で海上輸送可能な技術として世界初の基本設計承認(AiP)を取得した。その後「LCO2-EPシステム」に名称を変更して詳細設計を進め、技術者・コンサルタント・造船所・協力会社と議論を重ね、さらなる文書・計算書・図面の作成を経てGASAを取得した。

KNCC社は様々なプロジェクトでのニーズに応えるため「LCO2-EPシステム」以外にも低温式、中温式の液化CO2輸送船の開発を進めている。同社グループはこうした取り組みを通じてCCUSバリューチェーンに参画し、将来のカーボンニュートラル社会実現に貢献するとしている。

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