JFEスチールは6月21日、同社のグリーン鋼材「JGreeX」が、NYKバルク・プロジェクト、 商船三井ドライバルク、東興海運、川崎汽船、川崎近海汽船、第一中央汽船、第一中央近海、イースタン・カーライナーの8社が新規で建造を予定しているドライバルク船に採用されることが決定したと発表した。
JGreeXは、JFEスチールのCO2排出削減技術で創出した削減量をマスバランス方式(製品製造プロセス全体のCO2排出量の削減における環境価値を一部の鉄鋼製品に集約しCO2排出原単位の低い鉄鋼製品とみなすこと)を適用し、任意の鋼材に割り当てることで、鉄鋼製造プロセスにおけるCO2排出量を大幅に削減した鉄鋼製品。
今回建造に使用する鋼材は全て、製造プロセスにおけるCO2排出量を実質ゼロとした「JGreeX」を使用する予定であり、グリーン鋼材のみを使用した船舶は世界初となる。
<CO2削減価値をサプライチェーン全体で分配するモデルのスキーム>
グリーン鋼材のみを使用した船舶は、JFEスチールが海運会社とともに構築した社会全体のCO2削減に貢献する新たなビジネスモデルを採用することで実現した。
このビジネスモデルでは、海運各社と船主から造船会社に対して使用する鋼材に「JGreeX」を指定。CO2削減コストは、賛同したサプライチェーン関係者によって広く負担される。JFEスチールも荷主の1社としてこのビジネスモデルを賛同するとともに、さらにその先の顧客にも同様に賛同を求め、CO2削減価値をサプライチェーン全体で分配するモデルを実現した。
2023年度は、NYKバルク・プロジェクト、商船三井ドライバルク、東興海運の3社が建造を予定している4隻(2024年9月~2025年1月就航予定)向けに、尾道造船と檜垣造船の2社にJGreeXを計1万4000トン程度納入する予定。
テスHD/日本GLPの4施設に計5.7MWの太陽光発電システム納入