石油資源開発(JAPEX)、日揮ホールディングス(日揮HD)、川崎汽船、JFEスチール、三菱ガス化学(MGC)、三菱ケミカル、中国電力、日本ガスライン(NGL)の8社は9月11日、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の2024年度「先進的CCS事業に係る設計作業等」に関する業務公募において、瀬戸内エリアなどの複数産業から排出されるCO2を、マレーシア サラワク州沖を対象地として圧入貯留するCCS事業に係る設計作業等の受託に係る契約をJOGMECと締結した。
日本側8社は日本国内の製鉄所、発電所、化学工場等から排出されるCO2の分離・回収・液化に必要な設備やコストの検討作業を進める。また、プロジェクトの共同推進者であるPETRONAS CCS Ventures Sdn. Bhd.(PCCSV)と日本側8社はサラワク州までの海上輸送(瀬戸内エリアにおける内航輸送を含む)、圧入・貯留までに必要な設備ならびにコストの検討を共同で進めていく。
参加社の役割は、JAPEX、日揮HD、川崎汽船、PCCSVは、石油・天然ガスの探鉱・開発、CO2地中貯留、プラント設計・建設、液化CO2の海上輸送など、各社が持つ経験と知見を活かし、CO2の輸送・貯留に関する技術的・商務的検討を共同で実施。
JFEスチールは、自社事業で排出するCO2の分離・回収、液化・出荷設備に関する検討。MGCは、自社事業で排出するCO2の分離・回収設備等に関する検討。三菱ケミカルは、自社事業で排出するCO2の分離・回収設備等に関する検討。
中国電力は、自社事業で排出するCO2の分離・回収、液化・出荷設備に関する検討。NGLは液化CO2内航海上輸送インフラに関する検討をそれぞれ行う。
■作業概要
貯留地域:マレーシア サラワク州沖
貯留量:約190~290万トン/年
排出源:瀬戸内エリアにある製鉄所・発電所・化学工場
輸送方法 パイプライン、内航輸送船、外航輸送船
事業の特徴:瀬戸内エリアの幅広い産業を対象に、相当量の圧入ポテンシャルを見込むCO2貯留地域を船舶輸送で結ぶ拡張性の高い広域事業を推進する。