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日本郵船/石狩湾新港洋上風力発電向け作業員輸送船が運航開始

2023年07月05日/IT・機器

日本郵船は7月5日、同社が保有する洋上風力向け作業員輸送船(CTV)「RERA AS」(レラアシ)について、石狩湾新港で洋上風力発電設備の建設・運転・保守を行う世界的な風力タービンメーカー Siemens Gamesa(シーメンスガメサ社)と同社の定期傭船契約に基づき、同日シーメンスガメサ社への引き渡しが完了したと発表した。

今後、同船は同社グループの北洋海運がシーメンスガメサ社との契約のもと、船舶管理と運航を担い、保守作業に関わる作業員輸送を7月中に開始する。同船は同社グループとして保有・運航する初のCTVで、日本国内で現在運航中のCTVの中では最大の総トン数を誇る(同社調べ)。

<石狩湾新港に入港する「RERA AS」>
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<「RERA AS」の乗組員と関係者>
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同船は日本海事協会(ClassNK)から、国際基準の船舶安全管理システムを構築したことを示すISMコード認証とともに、作業員の安全な輸送に必要な設備やマニュアルを完備したことを認めるノーテーション「Wind Farm Support Vessel – Crew Transfer Vessel (WFSV-CTV)」を国内のCTVとして初めて取得している。

<「RERA AS」に搭載されたフェンダー>
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また、同船にはNOG社が欧州の過酷な海域で運航するCTVで採用しているものと同型のフェンダーを搭載している。このフェンダーは本船が風車の支柱に船体を押し付ける際に摩擦力を増加させ、船体を安定させる効果があり、作業員の移乗時の安定性を高め、安全な作業員輸送に直結する。

同船は同月27日に石狩湾新港に到着し、翌28日には石狩市の加藤 龍幸市長をはじめとする約40名の関係者を招いて記念式典が執り行われた。

<記念式典の様子、左から 石狩市 加藤龍幸 市長、同社 横山勉 執行役員、同渡辺浩庸 常務執行役員、樋口久也 常務執行役員>
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なお船名は、自然を大切にするアイヌ文化は再生可能エネルギー推進の理念と親和性が高いとの考えからアイヌ語由来の「RERA AS」(「風が吹く」という意味)とし、船籍港を石狩に登録した。

同社グループは同事業を足掛かりとして、今後拡大が見込まれる日本の洋上風力発電事業での更なる展開を目指すとしている。

■概要
全長:27.10m
型幅: 9.00m
総トン数: 138トン
乗客定員数:12名
建造造船所:PT Kim Seah Shipyard Indonesia (Penguin Shipyard International子会社)

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