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吉田運送/2024年問題対応へ、インランドデポを高機能化

2023年07月19日/3PL・物流企業

吉田運送は7月19日、2024年4月から適用される働き方改革に伴い顕在化が見込まれる物流容量不足(2024年問題)への対応として、インランドデポを強化すると発表した。物流の効率化に高い効果を発揮するコンテナラウンドユースのキャパシティ、マッチング精度向上をはかるとともに、インランドデポ自体の利用促進を推進する。

インランドデポは、コンテナのハブとなる「陸の港」。通常のコンテナ輸送は主に、港から工場へ、工場から港へというピストン輸送で、片道が空のままの走行になっていた。吉田運送が推進するコンテナラウンドユースは、インランドデポにコンテナを運びこみ、行きと帰りのコンテナをマッチングさせることで、双方とも実入りでの陸送を可能とする。これにより輸送容量が最大200%に向上するという革新的な手法で、2024年問題への対応としても期待されている。

同社は、インランドデポの高機能化として、キャパシティの増強やストックポイントシフト促進による物流効率化、機能性コンテナの開発、DX化などに取り組む。まず、物流容量不足への対応として、現時点でコンテナの収容容量1600TEUから、2030年までに2200TEUまで増強することを計画。また、港湾地区のコンテナヤード不足への対応として「コンテナお預かりサービス」の容量も順次拡張する。陸揚げされたコンテナのストックポイントを内陸のコンテナヤードへのシフトをさらに推進することで、渋滞や混雑の影響を最小化することが可能となる。

<ストックポイントシフト促進による物流効率化(イメージ)>

20230719yoshida - 吉田運送/2024年問題対応へ、インランドデポを高機能化

さらに、サイドオープンコンテナを用いて一般陸送にもそのまま利用できる機能性コンテナを開発し、総輸送容量向上へと寄与することを計画している。あわせてDX化を推進し、コンテナの数や場所を正確に把握することで、現時点で事務作業において728時間、トラック輸送で2610時間分の業務効率化を実現。今後、インランドデポの容量増加に伴い、更なる波及効果を見込んでいる。

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