飯野海運が10月31日に発表した2024年3月期第2四半期決算によると、売上高675億7300万円（前年同期比4.1％減）、営業利益88億2000万円（15.3％減）、経常利益103億5700万円（12.0％減）、親会社に帰属する四半期純利益96億6700万円（32.7％減）となった。
外航海運業の売上高は561億5500万円（4.5％減）、営業利益は69億5900万円（13.9％減）となった。
大型原油タンカーでは、一部船腹で入渠工事を実施したが、支配船腹を長期契約に継続投入し、業績の下支えとなった。
ケミカルタンカーでは、基幹航路である中東域から欧州、アジア向けをはじめとする安定的な数量輸送契約に加え、スポット貨物を積極的に取り込んだことで、当初の予想を上回る運航採算を確保した。
大型ガス船では、LPG船・LNG船ともに、既存の中長期契約を中心に安定収益を確保したことに加え、一部船舶が好市況を享受した。
ドライバルク船では、専用船が順調に稼働し安定収益確保に寄与。ポストパナマックス型とハンディ型を中心とする不定期船隊では、一部で市況軟化の影響を受けたものの、契約貨物への投入を中心に効率的な配船と運航に努め、当初の予想を若干上回る運航採算を確保した。
内航・近海海運業では、運航船の入渠による修繕工事の期間が重なったことで損益が圧迫され、売上高は49億5800万円（6.9％減）、5900万円の営業損失（前年同期は2億4600万円の利益）となった。
通期は、売上高1350億円（4.5％減）、営業利益162億円（19.1％減）、経常利益174億円（16.6％減）、親会社に帰属する当期純利益175億円（25.1％減）を見込んでいる。
