NSユナイテッド海運が10月31日に発表した2024年3月期第2四半期決算によると、売上高1123億5400万円(前年同期比14.1%減)、営業利益121億9400万円(41.0%減)、経常利益138億2700万円(42.7%減)、親会社に帰属する四半期純利益109億8900万円(43.4%減)となった。
売上高の9割を占める外航海運事業では、VLGC(大型LPG運搬船)はLPGの旺盛な輸送需要に支えられ、期中を通じて市況は高水準を維持したが、世界的な資源高に伴うインフレに対する各国の金融引き締めや、中国経済の不透明感が下押し圧力となってドライバルクの市況が下落。期中に進行した円安が収益を押し上げたものの、前年同期比で減収減益となった。
内航海運事業は、長期輸送契約に加えスポット輸送需要を取り込んだことで増収増益となった。
同事業では、ドライバルクのうちセメント関連貨物の輸送量が建設業の輸送需要減少や台風の影響を受けて前年同期を下回ったほか、鉄鋼関連貨物も輸送量が前年同期を下回った。一方で、鉄鋼原料輸送は船隊規模の増強により稼働日数が増加したことを受け、輸送量は前年同期比で増加。タンカー、LNG輸送・LPG輸送ともに台風の影響による船舶稼働率の低下、需要減退の影響で輸送量は低迷した。
通期は、売上高2042億円(18.6%減)、営業利益181億円(44.3%減)、経常利益173億円(48.3%減)、親会社に帰属する当期純利益139億円(49.6%減)を見込んでいる。