山善は1月10日、昨年9月から栃木県足利市の家庭機器事業部の物流拠点「ロジス足利」に導入していたLMS（統合物流管理システム）とWMS（倉庫管理システム）のテスト運用が終了し、本格運用を開始すると発表した。
＜物流拠点「ロジス足利」＞
同社ではLMS・WMSの導入により事業部横断で物流資産をシェアする「物流CROSSING」や、物流DXを通じロジスティクスの効率性やサービス力を高めている。
＜山善が推進するロジスティクス（イメージ）＞
その一環として、同社の家庭機器事業部の拠点である「ロジス足利」にLMS・WMSを導入した。これにより、同事業部が個別運用してきた「ロジス足利」を全事業部横断でシェア運用することが可能となる。
今後、物流機能の最適化を図り、まず「ロジス足利」において同じ関東圏にある家庭機器事業部の物流拠点「ロジス関東」（群馬県伊勢崎市）からの得意先への配送の一部を担っていく。
また、今回の導入により同拠点では適切な出荷計画の策定とともに、運送便の最適なルートを決めることができるようになり、導入後の輸配送費用を1m3あたり約14％削減した（2023年4月度と2023年9月度の比較）。
さらに、LMSでの最適な梱包計算により、30cm3（1才）あたりの梱包個数が対前年同月比で約26％減少し（2022年9月度と2023年9月度の比較）、梱包作業の工数や段ボールの使用数の削減に繋がった。今後、より多くの得意先への荷物を混載することで積載効率のさらなる向上を目指す。
同社は今後3年以内に、全国の各物流拠点に順次LMS・WMSを導入予定で、物流コストの削減とともに物流サービスの向上を図っていく。また、全事業部の取り扱い商品の輸配送に関して「短距離配送」を実現し「グリーン物流」を推進。ドライバーの拘束時間を短縮し「2024年問題」への対応も進めていくとしている。
■「ロジス足利」施設概要
建物名：上組 北関東物流センター
所在地：栃木県足利市大月町3-3 (工業地域：大月工業団地内)
取扱商品：家電商品及び家庭用品 約 2000アイテム
保管物量：約5000m3
入荷物量：月間約 3700m3
出荷物量：月間約 3700m3
