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ESR/物流施設のグリーン化で三菱ふそう・DTFSA と協業

2024年01月29日/物流施設

ESRは1月29日、三菱ふそうトラック・バス、ダイムラー・トラック・ファイナンシャルサービス・アジア(DTFSA)の3社は、2024年1月19日にeモビリティ向けのソリューションの検討・実施について、基本合意書を締結したと発表した。

<ESR 尼崎ディストリビューションセンターで充電する三菱ふそうの「eCanter」 >
20240129esr - ESR/物流施設のグリーン化で三菱ふそう・DTFSA と協業

ESR、三菱ふそう、DTFSA が目指すグリーン物流の未来への道筋が合致し、当社が開発・運営する物流施設と三菱ふそうの「eCanter」他ゼロエミッション車両(ZEV)を活用し、カーボンニュートラルなグリーン物流の確立に向け、多角的なソリューションを共同で検討・実施していくために、3社間の基本合意書の締結に至ったもの。

合意書では、 「1. 日本国内の首都圏を中心とするESRの物流施設にFUSOの ZEV向けのグリーン充電網を整備 」、「2. ZEV 向けインフラの整備など、カーボンニュートラルな物流の促進に向けたESRの国内物流施設の活用について共同で検討」、「3. ESR の物流施設で ESR の太陽光発電設備などを活用したFUSOの ZEVへの再生可能エネルギー供給の実現に向けた戦略・商業モデルを共同で立案し、EV トラック運用の環境価値を向上」、「4. FUSO の ZEV のバッテリーまたは 2次利用バッテリーをESRの物流施設で活用するための戦略を検討し、EVバッテリー資源の効率的活用に貢献」、「5. 上記の取り組み事例や知見を活かし、日本国内のみならず、ESRグループのAPAC(アジア太平洋地域)の拠点 への展開も視野に入れ、APAC地域の脱炭素化へ貢献することを目指す。

現状、公共のEV充電設備は、主に EV自動車の使用を念頭にカーディーラーやコンビニ、商業施設に多く設置され、低出力の普通充電器も多いため、EV トラックの「経路充電」(移動中の充電)やバッテリー残量がほとんど無い緊急時のセーフティーネットとしての活用が難しく、EV トラックの運用にはユーザーの拠点で充電を行う「基礎充電」が一般的。

そこで、最初の取り組みとして、2024年以降、千葉県から神奈川県にかけての首都圏湾岸エリアに所在するESRの物流施設に、「eCanter」向けの急速充電設備を順次設置する。まずESRの戦略的物流ネットワークを活用し、経路充電や緊急時の充電に活用できるようにすることで、柔軟な運行計画が策定でき、「eCanter」活用の可能性のさらなる拡大につながると見込んでいる。このような試行フェーズに基づく感触や今後のニーズ見通しを踏まえつつ、三大都市圏を中心に戦略的に構築している同社の他の物流施設に拡大し、ZEV向けのグリーン充電網を整備する計画だ。

また、充電には主に同社物流施設の屋上に設置した太陽光発電設備で発電したグリーン電力を活用し、3社が目指すサステナブルな運用モデルを実現する。さらに「eCanter」の充電中には、同社の物流施設内のラウンジやシャワーなどのアメニティ施設をEVトラックドライバーにも開放し、「充電待ち」の時間を休息に活用できるサービスを提供する計画で、2024年4月1日から施行される改善基準告示で定められるドライバーの休憩時間確保もサポートする。

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