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日本郵便とヤマト運輸/クロネコゆうメール2月から好スタート

2024年02月15日/3PL・物流企業

日本郵便とヤマト運輸は2月15日、両社が協業する新たな投函サービス「クロネコゆうメール」について、「安定した業務運行が確保されている」ことを明らかにした。

また同日、埼玉県和光市の日本郵便ベース局「日本郵便東京北部郵便局」でサービス開始の発表会を開催した。

両社は2023年6月19日に協業について基本合意書を締結。互いの経営資源を有効活用することで、顧客の利便性向上に資する輸送サービスの構築と事業成長を図り、物流2024年問題や環境問題など物流業界が抱える社会課題の解決を目指すため取り組むこととした。

<田中 郵便・物流営業部長>
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発表会では、日本郵便 執行役員の田中豊 郵便・物流営業部長が「ヤマトグループと締結した協業について、クロネコゆうメールの取り扱いを開始し、安定した業務運行が図られていることを報告したい。両社において引き続き関係強化を図り、利便性向上に資することを目的に、より一層の業者の連携を深めながらネットワークの維持拡大に努めていきたい」と挨拶。

クロネコゆうメールは2月1日から、ヤマト運輸と契約した法人・各種団体・個人事業主を対象に全国でサービスを開始。1cm、2cmの厚みに応じた全国一律料金で配置する。料金は、数量などの諸条件に応じて顧客ごとに設定。ヤマト運輸のセールスドライバーによる集荷とヤマト運輸営業所への持ち込みで集荷するが、集荷後、顧客までの配送は日本郵便が担当する。

<オペレーション図(イメージ)>
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<ヤマト運輸・北東京ベースから日本郵便・東京北部郵便局に「クロネコゆうメール」を差し出す様子>
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ヤマト運輸との協業について、田中部長は、「両者の経営資源を有効活用することで、まず顧客の利便性向上に資することと物流事業者が直面している2024年問題にどう対応するかを考えた施策だ。各々が、各々のサービスを完結させるのではなく、お互いに協力できるところは、効率的にやっていくという思想の中で、この協業が成り立っている。まだまだ協業できるところはある。そういった意味で、これからも引き続き、顧客の利便性を向上させる協力を考えていきたい」と述べた。

2024年問題については、「荷主側からすると、いま現在、荷物が運ばれているので、荷物が運べなくなるという実感はない。ただ、労働力人口の不足の問題などを考えると、日々、実感することがある。今のうちから考えないとサービスの維持ができなくなくなる」との認識を示した。

ヤマト運輸が契約打ち切りをした人員の受入については、「郵便局では人員確保は、当然必要。それぞれの郵便局で必要な人材を確保している。その中には、ヤマト運輸さんで働いていた方もいるかもしれない。採用については、今までと変わりなくやっている」と答えた。

<荷下ろしの様子>
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ヤマト運輸との協業においては、日本郵便のカゴ車をヤマト運輸に貸与している。現在、郵便局にはベースとなるターミナル局が全国62か所あり、全拠点でヤマト運輸との協業ができる体制を整えているという。

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