ハマキョウレックスは2月21日、花王、ライオン、イトーヨーカ堂、ウエルシア薬局と共同で取り組んだ「リサイクリエーション活動『つめかえパックの回収と水平リサイクル』」の取り組みが、内閣府主催の第6回日本オープンイノベーション大賞で「環境大臣賞」を受賞したと発表した。
<左から、ウェルシア薬局、ライオン、花王、イトーヨーカ堂、ハマキョウレックス担当者と、環境省の鑓水 洋 総合環境政策統括官>
取り組み名称の「リサイクリエーション」とは、使い終えたものを再び資源に戻す「リサイクル」と、新たに価値を創造する「クリエーション」を合わせた造語。
製造業の花王とライオン、小売業のイトーヨーカ堂とウエルシア薬局、物流業のハマキョウレックスという異業種が協働し、使用済みつめかえパックを回収するためのインフラの検証と水平リサイクル技術の開発を行った。
具体的には、イトーヨーカドー曳舟店とウエルシア薬局約30店舗に回収ボックスを設置し、消費者から使用済みつめかえパックを回収。花王とライオンが、回収したつめかえパックを再生材料として加工し、同材料を一部に使用したつめかえパックを製造し製品化した。
この取り組みのなかで、ハマキョウレックスは物流を担っているウエルシア薬局とともに、効率的で環境負荷を抑えた物流プロセスを検討。ウエルシア薬局の各店舗への商品配送の帰り便を利用して、使用済みつめかえパックを集荷し、物流センターに集積。ある程度の量が集まった段階でリサイクルを行う拠点に配送するという、プロセスの有効性を確認している。
日本オープンイノベーション大賞は、社会インパクトが大きく、模範となり、持続可能性のあるオープンイノベーションを表彰する制度。
5社による取り組みについて、主催者は「資源循環、水平リサイクルは、環境行政の重要課題のひとつ。つめかえ文化の浸透により、将来のライフスタイル革新の突破口として期待される。競合関係にある大手2社でサーキュラーエコノミー実現のために技術開発だけでなくプロセス再構築で連携している点はロールモデルになり得る」とし、環境大臣賞に選定した。
ハマキョウレックス 決算/4~6月の売上高8.0%増、営業利益11.3%増