商船三井と出光興産は2月29日、共同で大型原油タンカー(VLCC:Very Large Crude Oil Carrier)内で発生する使用済みプラスチックの再資源化(油化ケミカルリサイクル)に向けた実証実験を開始すると発表した。
<使用済みプラスチックの回収を行う大型原油タンカー(VLCC「SUZUKASAN」>
実証実験は、出光興産の子会社である出光タンカーが商船三井から用船する VLCC「SUZUKASAN」で行う。
このVLCC内で発生する使用済みプラスチックを原料として、出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパンが、油化ケミカルリサイクル技術により生成油を生産する。
出光興産は、この生成油を石油化学製品や燃料油の原料として利用できるかを確認することで、VLCC をはじめとする商船三井が運航する船内で発生する使用済みプラスチックの再資源化の可能性を検証する。
将来的には、出光興産の石油精製・石油化学装置を活用し、VLCC内で発生する使用済みプラスチック由来の生成油を原料とした「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」の生産を目指す。