企業によるデータ活用支援を手がけるフライウィールは3月7日、KDDIの物流センターにデータ活用基盤「Conata(コナタ)」とデータ活用のコンサルティングを導入・実施し、スマートフォンの個人向け出荷業務を最適化することで、従来比1.4倍の改善を実現したと発表した。
今回の取り組みでは、自動化されている業務のピッキング、仕分け、加工、封かんなどの既存業務システムに、データ活用基盤「Conata(コナタ)」を導入するとともに、データ活用に関するコンサルティングを実施した。
具体的には、設備が持つパフォーマンスを定量的に把握できるようにするとともに、阻害要因を解消し改善することで、当初の設備設計時に想定されていた一日あたりの処理数に対して2倍程度の処理数が消化可能であることを判明させた。これにより、出荷量拡大のための追加投資で最適な投資計画を策定することが可能になった。
また、シミュレーションによって業務上、何がどの程度必要で、どのように業務をすべきかを可視化したことで、最小構成の人員シフトで対応できるようになり、これまで課題だった繁忙期と閑散期の人員配分が最適化され、それぞれの時期や期間に最適な倉庫運用のための人材やリソースで運用できるようになった。
さらに、余分な人員や設備を低減することで、コスト削減と生産性向上を図り、物流倉庫の運営全体をデータ活用によって改善することができた。
フライウィールでは、今後も同取り組みを通じて、データ活用によってKDDIの物流倉庫運営の最適化を促進することで、 物流の2024年問題や2030年問題などさまざまな社会課題の解決に寄与していくとしている。
椿本チエインとKDDI/2024年問題解決へ合弁会社Nexa Ware始働