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たつみ工業/千葉県の大型物流センターに断熱パネル材を初出荷

2024年03月12日/生産

業務用プレハブ冷蔵庫の製造、組立、施工を展開する断熱パネルメーカーのたつみ工業は3月12日、新工場「木更津プラント」から3月8日に「初荷」を出荷したと発表した。

<初荷の様子>
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納品先は千葉県野田市に建設中の大型物流センターで、フロアの一角に建設中の冷凍冷蔵専用エリアの断熱パネル壁として施工される。

<木更津プラント>
20240312tatsumi2 - たつみ工業/千葉県の大型物流センターに断熱パネル材を初出荷

千葉県木更津の4万3377m2の敷地に工場・事務所棟を建設し、従来のコンビニやスーパーの業務用プレハブ冷蔵庫用パネルの他、大型冷凍冷蔵庫、物流センター、クリーンルーム向けに事業を進出するたつみ工業には、昨年秋ごろから、物流の中継地点に位置する大型物流倉庫からの引き合いが大変多くなってきている。

木更津プラントでは国内で唯一生産可能な200mm以上のウレタン断熱パネルで、需要が旺盛な物流センター、大型冷蔵冷凍倉庫、半導体のクリーンルーム工場などでの採用を目指し、初年度は10億円、次年度以降は20億円以上の売上を目指しています。また、今後は大量の電力を消費するデータセンターの冷却や医療向けの大型冷蔵倉庫なども視野に営業を展開していくとしている。

現在、国内の物流関係者の間で、農畜産物や水産物、冷凍食品を保管する冷凍冷蔵倉庫が今後不足するという警戒が広がっており、築40年を超える倉庫が3割に上るものの建て替えは進んでおらず、10年後には大半の地域で足りなくなるとの試算が出ている。

また日本経済研究所による冷蔵倉庫の必要供給量の試算によると、今後の保管需要を2030年頃まで現行水準から横ばいで推移、築50年代の冷蔵倉庫の半分が廃棄されるという前提のうえでは、今後10年間で30万t/年規模の新規投資が必要になる見込み。

また、CBREが発表した、特別レポート「物流施設利用に関するテナント調査2023」では、今後3年間の物流拠点計画について、倉庫の総面積を「拡大する」とした回答は全体の57%を占め、2022年(59%)に続き旺盛さが伺える。

さらに、共働きや高齢世帯の増加、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛により、食の簡便需要が強まった影響で冷凍食品市場は拡大し続けており、2022年は過去最高だった2017年(160万 46トン)とほぼ同水準。金額(工場出荷額)は7639億円、4.0%増と3年連続プラスで過去最高を更新した。

なお、神奈川県川崎市に本社を構えるたつみ工業は、1962年の創業から業務用プレハブ冷蔵庫を製造する専業メーカー。業務用冷蔵庫は食品を扱うのが一般的だが、生花店やワインセラー、水族館の餌用冷蔵庫など様々な特注に対応している。特にコンビニエンスストア向けウォークイン冷蔵庫では、東京神奈川千葉他首都圏のセブン-イレブンをほぼ100%カバーしている。他、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、ニューデイズなど、大手コンビニストアチェーン店の冷蔵庫を含むと、約80%をカバーしている。

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