飯野海運は4月11日、海事ソフトウェアとデータサービスのエキスパートである NAPA社と、Norsepower社製の風力推進補助装置（ローターセイル）を搭載した 2 隻の同社船舶に NAPA Voyage Optimization（航路最適化システム）を導入することで合意したと発表した。
＜ローターセイル搭載の2隻に航路最適化システムを導入する＞
このツールのウェザー・ルーティング機能を活用することで、ローターセイルによる燃料消費削減の効果を最大化し、温室効果ガス（Green House Gas：GHG）の排出を最小限に抑えることができる。
また、このツールは、同社保有のVLGC（Very Large Gas Carrier）1隻と石炭専用船 1隻に導入を予定している。ローターセイルによる運航効率の向上およびGHG排出削減の効果を最大限発揮するため、このツールは今年の第2四半期から高度なシミュレーション、評価、および航路・運航速度の最適化ツールとして活用され、様々な気象・海象条件の下であらゆる航路におけるパフォーマンスを包括的に比較できるようになる。
なお、ローターセイルの搭載だけでも両船はそれぞれ約 3～4％の燃料消費量とCO2排出量の削減が見込まれているが、NAPA社とのコラボレーションにより、運航上の意思決定に役立てるために航海の最適化支援を活用し、また、高度なウェザー・ルーティング機能とローターセイルを組み合わせることで、CO2排出量の削減率をさらに 3～10％引き上げることを目指している。
