AZ-COM丸和ホールディングスは5月17日、C＆Fロジホールディングスに対して、同社の特別委員会による検討状況等に関する質問状を同日付で送付したと発表した。
質問状では、C＆FロジHD取締役会として、現在、どのようなプロセスで対抗提案とAZ-COM丸和HDによる提案の比較検討を行っており（法的拘束力のある提案書に記載された買付価格を上げる交渉をされているかも含む）、いつまでに検討を終了させる予定なのか、また、検討プロセスや法的拘束力のある対抗提案の具体的な内容、実現可能性等について、いつ・どのように情報を開示するのかを質問している。
C＆FロジHDは、AZ-COM丸和HDが5月2日にC＆FロジHDへのTOB（株式公開買い付け）を開始したことを受けて、同月7日に意見表明を発表している。
この発表の中で、C＆FロジHDは「複数の真摯な対抗提案を受領して」おり、それらとAZ-COM丸和HDによる提案との比較検討を行ったうえで、TOBに対するC＆FロジHDの意見を改めて表明する予定であること、また初期的対抗提案者らのうち4社から「法的拘束力のある提案書」を受領していることを開示しているが、一方でこの発表内容には、4社の対抗提案者によるTOBの開始時期、法的拘束力のある提案書の具体的な内容、今後のC＆FロジHDによる対抗提案の具体的な検討プロセスやタイムスケジュールについての記載がされていなかった。
AZ-COM丸和HDは、このことが原因となってC＆FロジHDの株主やその他の投資家が対抗提案の実現可能性や、対抗提案者によるTOBの開始時期その他の条件へのさまざまな憶測を生み、大きな混乱を生じさせていると指摘。
C＆FロジHDによる意見表明の発表以降、同社の株価が高騰を続けており、5月10日に上場来高値の4035円に到達した後、AZ-COM丸和HDが設定した買付価格である3000円を大幅に上回る水準で推移（5月17日の終値3800円）していることや、AZ-COM丸和HDに対してC＆FロジHDの複数の株主からTOBについてどのように対応すべきか等の問い合わせを受けており、C＆FロジHDとしての検討プロセスの公正性と透明性に疑念を生じさせている懸念があることから、同社に対して質問状を送付した。
AZ-COM丸和HDは、質問状に対するC＆FロジHDと特別委員会の回答も踏まえ、引き続き、同社がTOBに対する意見表明を行うため、また同社の株主やその他投資家がTOBについて真摯に検討するための機会を確保すべく、必要な情報を適時適切に開示していくとしている。
