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日本郵船/大型原油タンカーでバイオ燃料による長期試験航行を開始

2024年05月27日/IT・機器

日本郵船は5月27日、同社として初となる大型原油運搬船(VLCC)「TENJUN(天順)」での、バイオ燃料による長期使用試験航行を開始したと発表した。

<TENJUN>
0527nihonyusen - 日本郵船/大型原油タンカーでバイオ燃料による長期試験航行を開始

同社はこれまで、ばら積み船や自動車専用船、液化石油ガス(LPG)船へバイオ燃料を供給、短期間から長期間にわたる安全航行のトライアルを実施してきたが、VLCCでの長期試験航行は初の取り組みとなる。

「TENJUN」は、シンガポールでバイオ燃料の供給を受けた後、約3か月間の航行を行い、バイオ燃料を長期間使用した際の安全性や安定調達などの総合的な検証を行う。

バイオ燃料は廃食油などの生物由来の有機性資源(バイオマス)を原料とし、燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量は実質ゼロとみなされる。重油焚き船舶エンジンでも使用可能なため、重油からゼロエミッション燃料への過渡期で、GHGの排出を削減する有力な手段として期待されている。

この取り組みで日本郵船はバイオ燃料による安全航行の実績を積み上げ、バイオ燃料の開発促進に資するとともに、海上輸送での脱炭素化を推進。同社グループの目標である温室効果ガス(GHG)を、30年度までに21年度比で45%削減することを目指している。

■「TENJUN」概要
全長:333.00m
全幅:60.00m
総トン数:15万9927トン
載貨重量トン数:30万2108トン
建造年:2008年
造船所:アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド造船所(広島県呉市)

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