商船三井とシーテック(幹事会社)、日立造船株、鹿島建設、北拓の5社は6月11日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「グリーンイノベーション基金事業/洋上風力発電の低コスト化プロジェクト」の浮体式洋上風力実証事業に取り組むことを明らかにした。
5社がコンソーシアムを構成し「愛知県沖浮体式洋上風力実証事業」の共同提案を行い、採択されたもの。
発電事業者と浮体メーカー、ゼネコン、風力発電メンテナンス企業、総合海運企業の各社が技術力を融合し、5社共同で浮体式洋上風力発電システム全体を対象とした技術開発に取り組む。
NEDOとの交付手続きを経て事業に着手し、2030年度までに一定状況下(風況等)における浮体式洋上風力を、国際競争力のある価格で商用化する技術の確立を目指す。
発表によると、国は「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて、再生可能エネルギーを最大限に導入する方針を示しており、特に洋上風力発電については、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札として位置付けている。日本の洋上風力発電は諸外国と比較してコストが高い一方、遠浅の海域が少ないことから、着床式よりも浮体式の導入余地が大きいとされている。
■実証実験概要
実証区域:愛知県田原市・豊橋市沖
実証期間:2024年7月~2031年3月(予定)
実証設備:浮体式洋上風力発電設備
実証基数:1基
風車出力:15MW超(予定)
基礎型式:セミサブ型
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