トランコムは9月17日、MBO(マネジメント・バイアウト:経営陣が参加する買収)で株式を非公開化すると発表した。
公開買付者のBCJ-86はべインキャピタルの完全子会社で、トランコムの株式を所有し、同社の事業活動を支配及び管理することを主たる目的として 2024年9月6日に設立された株式会社。トランコムでは、べインキャピタルを信頼できる最適なパートナーとして、指導・支援を受けられると判断したもの。
2024年問題で業界が大きく変化する中、株式非公開化で、新たな事業戦略を構築するとともに、合併や買収等のM&A、さらには海外展開なども推進していく。
トランコムの神野裕弘社長は続投して経営にあたる予定で、創業家の資産管理会社AICOHの持つ28.69%の株と同家の武部篤紀会長の1.91%の持ち株比率は維持する模様。
なお、トランコムは、創業者である武部純三氏が1955年3月に株式を譲り受けた愛知小型運輸を前身とし、1959年6月に自動車運送取扱事業を目的とするナゴヤトランスポートセンターとして設立された後、1989年6月に現在のトランコムに商号を変更した。
その後、トランコムは、1995 年4月に日本証券業協会に株式を店頭登録、2002年2月に東京証券取引所市場第二部及び名古屋証券取引所市場第二部に上場し、2012 年12月に東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に指定を受け、2022年4月の東京証券取引所及び名古屋証券取引所の市場区分の見直しにより、2024年9月17日現在においては、東京証券取引所プライム市場及び名古屋証券取引所プレミア市場に上場している。
トランコム 決算/3月期の売上高1.0%増、営業利益5.6%減