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NX総研/2024年度は国内貨物輸送量1.0%減の予測 3年連続減少に

2024年10月04日/調査・統計

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NX総合研究所は10月4日、「2024年度の経済と貨物輸送の見通し(改訂)」を発表した。

<荷動きの実績(見込み)と見通しの『荷動き指数』(速報値)>
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それによると、2024年度の国内貨物輸送の総輸送量は1.0%減で、3年連続の減少を見込んでいる。2024年度上期は0.5%減に対し、下期は1.5%減とマイナス幅の拡大も見込まれた。

品類別では、「消費関連貨物」が、実質可処分所得の伸び悩みが続く中で、1.1%増とわずかな伸びになる見通し。夏場の猛暑効果と前年の低調からの反動を受けて、上期では2%台半ばの伸びとなったが、下期には小幅ながら水面下へ沈む。

「生産関連貨物」は、、鉱工業生産の低調や設備投資の減速などを受け、一般機械については伸び悩みの動きが避けられないとした。また、鉄鋼や化学工業品についても減少が見込まれることなどから、トータルでは0.9%減と前年度のプラス(0.4%増)からマイナスへの反転を見込んでいる。

「建設関連貨物」は、公共投資が減少する中、大規模土木工事の執行が期待できないことに加え、住宅投資にも減少が予測されるため、砂利・砂・石材、セメント・生コンを中心に2.1%減と、前年度に引き続きマイナスとなり、総輸送量を大きく下押しする形に。

輸送機関別では、「JR」のうちコンテナは0.8%増と、小幅ながら5年ぶりの増加に転じると予測した。積合せ貨物や自動車部品などが堅調を維持しており、「物流2024年問題」も増送を後押しした要素となっていた。またウェイトが大きい石油が、外出需要の増加により、通年で0.5%増と予測。JR全体では0.7%増と小幅ながらプラスへ転じるとしている。

「営業用自動車」は、消費関連貨物および生産関連貨物にプラスが見込まれる一方、建設関連貨物の不振が下押し要因となり、トータルでは0.0%増と横ばいにとどまると予測した。

「国内航空」が、景気の好転に伴う需要の増加を期待できないながらも、2024年4月より大手宅配便事業者による貨物専用便の運航開始に伴い、宅配便需要の増加を受けて5.0%と上向きの予測となった。

国際貨物輸送について、2024年度の輸出量は1.8%増と2年連続増加となった。世界経済の緩やかなプラスと、円安効果の持続や生産拠点の国内回帰の進展、欧米における在庫積み増しが寄与した。一方で貨物量はコロナ前(2019年度)の水準には届かず。

輸入は、消費財が個人消費が伸び悩んだことで小幅な上昇にとどまる見込み。生産拠点の国内回帰や調達先分散の進展で生産財の調達が増加。前年度大幅減の反動増による押上げも見込まれ、全体では1.6%増と2年ぶりのプラスに転じるとしている。

「国際航空貨物」は、太平洋線が再びマイナスになるもその他全路線で前年を上回り、輸出が5.3%増と3年ぶりにプラスに転換すると予測。貨物量は3年ぶりに増加に転ずるも、コロナ前の2019年度との比較では9.4%下回る水準となった。

輸入は4.4%増と予測。個人消費の鈍化で消費財が小幅な伸びにとどまり、EC・通販関連も大幅増の期待は難しいとしているが、生産財については生産拠点の国内回帰や調達先の分散、対日投資・拠点整備が進み、生産用機器や部品・部材類の活発な荷動きが継続すると見込んだ。

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