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ANA/60台の無人搬送車実演 成田空港に無人化上屋を新設

2024年10月16日/3PL・物流企業

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全日本空輸(ANA)は10月16日、成田国際空港に新設した第8貨物上屋の供用開始記念式典と、自動貨物倉庫の公開を行った。

<第8貨物上屋の新名称を公開するANA 井上慎一 代表取締役>
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記念式典には、報道陣のほかに国土交通省や成田市市長、各流通関連の事業者が参列。

ANAの井上慎一 代表取締役は挨拶で、第8貨物上屋の目指すものと期待について述べ、第8貨物上屋の名称「ANA Cargo Base+(エーエヌエー カーゴ ベース プラス)」を公開した。新名称は貨物事業を担う社員から公募して決まったものだ。

<テープカットに参列した国土交通省航空局 航空ネットワーク部 秋田末樹 部長(左)とANA 井上慎一 代表取締役(右)>
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第8貨物上屋は、これまで複数に分かれていた貨物上屋を一挙に集約したもので、隣接する第7貨物上屋と合わせて4万8000m2となる。貨物オペレーションが集約されることで、トラックドライバーをはじめとする貨物受け渡しの負担が大きく軽減される見込みだ。

上屋の新設には、2029年に滑走路が新設されることに向け、三国間貨物の取り扱いを強化するといった目的もある。上屋の集約により、三国間の接続時間を従来の40%である180分にまで短縮でき、国際的なハブ空港としての役割を担う狙いだ。

<稼働する無人搬送車と搬送棚>
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また、第8貨物上屋では輸出貨物のオペレーション効率化のため、無人搬送車(AGV)を60台、貨物を載せる搬送棚を842台導入している。基幹システムから命令を受けることで、特定の貨物を搬入口まで運んでくれるほか、搬送台の回収も行う仕組みだ。

充電ターミナルは12か所、1回の充電で8時間駆動するが、適宜電池残量に応じて自動で充電するように命令を組み込んでいる。ピーク時には、導入した60台がフル稼働することも想定しているという。

<ダミー貨物を運搬する無人フォークリフト>
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輸入上屋では、空港ハンドリングでは世界初となる無人フォークリフト(AGF)を導入。自動高層ラックとの連携は、空港以外の倉庫も含め国内では初となる。上屋では5台のAGFが稼働し、搬入・搬出作業を自動化していく。

なお自動化に伴い、5%強の人員削減ができるというが、基本的には自動化に伴って空いた人材を、別の仕事に割り振ることで、業務の効率化を図るという。

医薬品やワクチンといった低温保管の貨物も収容可能な施設も新設しており、今後多様化していく輸送ニーズへの対応を、ジャパンクオリティで提供していくことを目指す。

ANA/成田空港の貨物上屋を効率化で4.8万m2に集約・増床

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