NIPPON EXPRESSホールディングス（HD）は11月1日、日本通運と大成建設が協働で進めている「建設副産物巡回回収システム」が、 「令和6年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」で内閣総理大臣賞を受賞したと発表した。
＜左から大成建設の安田利文 サステナビリティ経営推進本部長、日本通運の杉山千尋 副社長副社長執行役員 営業戦略本部長＞
表彰は、リデュース（発生抑制）、リユース（再使用）、リサイクル（再生利用）の頭文字を取った「3R」に率先して取り組み、活動を継続している事業者などに贈られるもの。3R推進協議会が主催し、環境省や経済産業省などが後援している。
今回の受賞は、大成建設が2014年から継続的に取り組んできた、不燃系建材端材の再資源化を発展させた活動。
2023年からは日本通運と協業し、再資源化量の拡大と荷量確保による安定運用体制を確立、建設業全体への普及を進めたことが評価された。
＜取り組みの概要＞
従来、建設現場から出る建材端材は、多種多様で混合廃棄物になりやすく、分別やリサイクルが難しかった。個々の現場から再資源化施設へ運搬するコストも課題だった。
そこで、これまで埋め立て処分していた廃棄物を、複数現場を同一車両で巡回回収し、品目ごとの再資源化施設にまとめて二次輸送できるシステムを開発した。
中身が見えるかご台車を使用して分別し、そのままトラックに積み込める積載率の良さも奏功。配送には製品納品車の帰り便を利用することで、輸送効率も上げた。
このシステムを導入したことで、運搬コストとCO2排出量を大きく低減した点も評価されている。
今後は、回収エリアの拡大、対応品目や建材メーカーの追加、モーダルシフトによる遠距離運搬などにも取り組んでいきたいという。
日本通運、JR貨物／屋根開く鉄道コンテナ開発、大成ユーレックと
