SBSホールディングスが11月12日に発表した2024年12月期第3四半期(中間期)決算によると、売上高3302億8200万円(前年同期比1.6%増)、営業利益132億2800万円(21.3%減)、経常利益135億9100万円(20.4%減)、親会社に帰属する当期純利益75億5300万円(19.5%減)となった。
主力の物流事業では、既存顧客との取引拡大に加え高い物流機能を求める新規顧客の獲得や、EC物流の需要取り込み等に注力したほか、新規拠点の立上げ効果等により、売上高は前年同期より54億1300万円増(1.8%増)の3104億7000万円、営業利益は新規立上げコストの上昇等によって、同23億100万円減(26.5%減)の63億9000万円となった。
物流業界においては、半導体不況や物価高騰に起因した買い控えなどによる物流量の減少、「物流の2024年問題」に象徴される輸送能力不足とコスト上昇の顕在化といった点から、「苦戦を強いられる状況が続いている」とした上で、主力の物流事業における3PL、4PLビジネスの獲得と、ワンストップのECプラットフォームサービスの本格展開を図るべく、千葉県内にグループ最大規模の物流センターを開設するなど、積極的な対応を図ってきている。
2024年2月には同社グループ最大規模となる「野田瀬戸物流センター」(千葉県野田市)が竣工し、4フロアのうち1フロア約1万坪(3万3000m2)をEC物流専用区画としている。また先端ロボットソリューション検証施設「LTラボ」(埼玉県越谷市)で実証実験を重ねてきたLT(Logistics Technology)を本格導入することで、顧客ニーズに高品質かつローコストで応えられえる体制を整えた。
さらに千葉県富里市においても新規物流センターの建設に着手しており、中期的に同分野の売上高1000億円超を視野に、EC物流を3PLに次ぐ第二の事業の柱としていく考え。
また、同社はM&Aを重要な成長戦略の一つと位置付けており、その一環として2024年7月に日本精工が保有するNSKロジスティックスの株式66.61%を譲受するなど、グループ内のインフラ・ノウハウの共有によるシナジー効果によって、より付加価値の高い総合的な物流サービスを提供できる体制を整えている。
通期は、売上高4420億円(2.3%増)、営業利益172億円(12.8%減)、経常利益175億円(11.4%減)、親会社に帰属する当期純利益90億円(10.5%減)を見込んでいる。
住友倉庫 決算/4~9月の売上高1.9%増、営業利益2.6%減