丸紅ロジスティクスは11月15日、ペット用品卸の発注をまとめることによる配送効率化実証事業が、経済産業省の補助事業に採択されたと発表した。
観賞魚飼育用品メーカーのジェックス、ペット専門総合商社のジャペル、丸紅と共同で行う事業。
経産省の「令和6年度 運輸部門エネルギー使用合理化・非化石エネルギー転換推進事業費補助金」が交付される。
ペットフード・用品業界の現状は、小売業者が在庫を抑制しながら、消費者の購買行動・ニーズに合わせて、限られた店舗スペースに数多くの商品を陳列し販売している。
そのため小売業者は卸業者に対して、「少量」で「多頻度」の発注を余儀なくされる。
同様に、卸業者からメーカーへの発注も少量・多頻度となり、メーカーと卸業者の間の輸送効率は悪化。配車台数とGHG(温室効果ガス)排出を増加させてしまっていることが課題だった。
そこで今回の実証事業では、「配送最適化発注システム」を丸紅ロジスティクス、ジャペル、ジェックス、丸紅が共同で開発する。
メーカー側の輸送効率を卸業者にフィードバックし、需要予測・許容欠品率など、様々なパラメータを考慮した発注量を積み増すことで、卸業者の在庫量を適正水準に維持。輸送効率改善・サプライチェーン効率化の実現を目指す。
丸紅ロジスティクスは、複数のペットフードメーカーから物流業務を受託しており、今後はDXも活用したペットフード・用品業界のサプライチェーン効率化に貢献したいという。
さらには、卸業者の多頻度発注は他の業界でも見られるため、この取り組みを横展開していきたいとしている。