飯野海運は11月20日、この11月にオランダ・ロッテルダムにおいて、Borealis AG社が長期用船しているLPG二元燃料VLGC「Oceanus Aurora」にNorsepower社製ローターセイル2基の搭載が完了したと発表した。
同社は2023年にNorsepower社とローターセイル設置に関する契約を締結している。
<ローターセイルを搭載した「Oceanus Aurora」 © Norsepower 社>
搭載されたローターセイル2基は、高さ20m×直径4mの特別設計となり、航路におけるエアドラフト(海水面から本船最高部までの高さ)制限を満たす設計となる。ローターセイルは甲板上に設置され、モーターによって回転するシリンダーと風によるマグヌス効果で推進力を生みだすことで、燃料消費量、二酸化炭素(CO2)排出量などを削減する。
同船は、主要航路として米国・ヒューストンとスウェーデン・ステヌングスンドまたはフィンランド・ポルヴォー間を航行する。この設置により、燃料消費量とCO2排出量を約4%削減(Norsepower社による試算)し、燃費実績格付け制度(CII)などの国際的なCO2排出量削減規制への対応にも貢献するとしている。
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