NX商事は11月21日、五洋建設に船舶用バイオ燃料の供給を開始した。同社では、国内の港湾整備事業における大型作業船への本格的なバイオ燃料供給は初となる。
同社が供給したバイオ燃料は、廃食用油から製造した脂肪酸メチルエステル(FAME)をA重油に24%混合したBB24燃料。B24はエンジン換装などが不要なドロップイン燃料かつCO2の排出を24%削減できる地球環境に優しい資源循環型の燃料だ。
また、今回使用したFAMEは国際持続可能性カーボン認証(ISCC認証)を得ており、国際的に認められた持続可能性基準に準拠している燃料となる。
多くのCO2を発生させる海上土木工事において、作業船の脱炭素化が喫緊の課題となる中、五洋建設ではバイオ燃料の使用によるCO2の排出削減は非常に有効な手段であると捉えている。五洋建設は、作業船「ポコム12号」(深層混合処理船)でバイオ燃料を利用することで、東京湾の海洋土木工事におけるCO2排出削減の取り組みを推進する。
今後も機器類への影響等を検証したうえで、海上土木工事におけるCO2の排出削減を推進していく。
両社は業界の垣根を越えてCO2排出削減に努め、カーボンニュートラルへの取り組みを推進していくとしている。