LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





ヤマトHDほか/北九州空港を拠点に電動航空機の貨物輸送共同検証

2025年01月20日/3PL・物流企業

双日とBETA Technologies Inc.(BETA)、ヤマトホールディングス(ヤマトHD)、北九州市の四者は1月20日、北九州空港を拠点とする電動航空機による貨物輸送に向けた共同検証を実施することに基本合意した。

<BETA社製eCTOL「ALIA CTOL」>
20250120yamatohd - ヤマトHDほか/北九州空港を拠点に電動航空機の貨物輸送共同検証

経済合理性や貨物の搭降載などの運用面、充電設備などの技術面の検証に加え、2025年夏には、BETA社製eCTOL(電動固定翼機)「ALIA CTOL」を使用した試験飛行の実施を計画し、電動航空機による貨物輸送の実用化に向けた共同検証を行っていく。

電動航空機による貨物輸送を想定した2地点間飛行としては、日本初となる見込み。本検証を通じて、スピード輸送による地方創生や物流での脱炭素化の実現、地方・離島向け物流ネットワークの強化など、持続可能な物流網の構築を目指す。

検証で使用する「ALIA CTOL」は、ジェット燃料を使用せず電動で空港の滑走路を離着陸する航空機。積載量560キログラム以上、航続距離約400キロメートル以上という性能を活かし、従来のトラックや船舶などの手段によりCO2を排出せず効率的な貨物輸送を実現する輸送方法として期待できる。

検証では、従来の輸送手段を電動航空機で代替した場合の経済合理性のシミュレーションや貨物を搭降載する際のオペレーションなどの運用面、充電設備といったインフラなどの技術面を検証する。また、北九州空港と宮崎空港の2地点間で試験飛行を実施する予定だ。

双日は、機体の国内での使用や試験飛行に向けた諸手続きなどの検証全体のコーディネートに加え、今後、機材を国内に導入するために必要な体制の構築をBETAと連携して推進する。

BETAは、機体の提供に加え、機体・充電インフラの運用や効率的に貨物輸送するためのアドバイス、試験飛行の運航オペレーションなどを担う。

ヤマトHDは、貨物輸送に関するオペレーションのアドバイスを行う。

北九州市は本検証を進めるうえで必要となる北九州空港を拠点とした各インフラや関係官庁との調整を支援する。

四者は、本検証を通じて、電動航空機による国内での貨物輸送の可能性と課題を確認し、持続可能な物流ネットワークの構築を目指す。

ヤマトHDほか/多言語AIで訪日客に観光案内、羽田空港で実証実験

関連記事

3PL・物流企業に関する最新ニュース

最新ニュース