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デイブレイク/保冷・断熱資材組合せ冷凍寿司の日米間海上輸送に成功

2025年03月06日/国際

特殊冷凍テクノロジーの製品企画・開発と高品質冷凍商品のプラットフォームを運営するデイブレイクは3月6日、米国への冷凍寿司の海上輸送に成功したと発表した。

保冷・断熱資材を組み合わせた独自の研究により、約3か月間のコールドチェーンを実現。高品質冷凍食品の国際輸送における、大きな一歩を踏み出した。

<出荷時の冷凍寿司(日本)>
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<店舗に到着した冷凍寿司(米国)>
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デイブレイクは特殊冷凍機に特化した専門会社として2013年に創業。食品事業者への特殊冷凍機の販売や導入支援、特殊冷凍食材の流通事業などを展開している。冷凍寿司の米国市場での可能性に注目し、今夏から海外輸出に取り組んできた。

日本から米国までの海上輸送は約1~2か月間、輸送船内では-25℃の冷凍環境で保管し、港までの輸送、港到着後の倉庫への搬送、倉庫から店舗への配送はトラックによる陸上輸送で行われた。

各輸送過程で運温度上昇のリスクがあるが、こうした環境下でコールドチェーンを実現するため、保冷効果のある段ボールや高性能遮熱資材を収集し、あらゆる組合せで温度変化を検証。長時間の温度維持を実現する最適な組み合わせを研究した。

<日本-北米間の海上輸送中の温度変化比較>
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検証結果によると、保冷環境Aでは段ボールの外側の温度が最高17℃に達したにもかかわらず、段ボール内部の温度は最高-3.75℃を維持。一方、他の環境ではすべて最高温度が氷点下を超えていた。

また冷凍食品の品質劣化が進みやすいとされる-10℃以上の温度を記録した回数は、総計測回数4864回のうちわずか4回。事前に行った検証で、保冷環境Aでは-10℃を上回っても3時間以上寿司の芯温が-10℃を上回らないことを確認しており、4回の計測で品質は保たれていることとなる。これらの検証結果より保冷環境Aの組み合わせは約3か月間にわたり氷点下を維持し、米国到着後も高品質な冷凍寿司を提供できる環境であることが実証された。

なお商品到着後、米国の店舗責任者からも「見た目・味ともに良質」との評価を得ているという。デイブレイクは今後、さらに海外進出の展開を加速し、コールドチェーン技術の継続的な研究開発を進めていくとしている。

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