関通は3月5日、日本出版販売(日販)と共同で企業向けの倉庫見学会を開催した。
見学会は事業者を対象としたもので、関通の所沢物流センター(GLP所沢)、東京主管センター(Landport新座)と、日販の倉庫であるN-PORT新座(ロジスクエア新座)で実施。当日は約50名が参加した。
関西では定期的に行っている倉庫見学会だが、関東地区での開催はこれが初となる。
倉庫見学会の前には、企業を対象としたサービスを紹介。その中で新たなサービスとして、WMSとEC向け物流プラットフォームサービスを公開した。
ミスが起こりやすいとされる仕分け作業の現場に導入されているのが、ゲートアソートシステム(GAS)だ。
送り状と商品をスキャンすると、自動的に荷物を詰めるべきところが開くため、新人でも簡単に作業ができる。
ピッキングの際にバーコード検証をしているが、GAS仕分け時にもバーコードをチェックしているため、二重検品ができるのも有用な点だという。
24件分の作業を一挙に処理できることから、広い倉庫での移動を極力減らすことにもつながるほか、1人1時間で平均1200ピースの仕分けが可能なこともあり、生産性向上につながりやすい。
パレットに積み上げられた段ボールを移し替える作業を行うロボットアームは、人間がやると1時間で100ケースかかるところを、1時間400ケースの速度で処理可能。
現在は手動のフォークリフトでパレットをロボットアーム近くに運んでいるが、今後はAGVを導入し現場を完全自動化する予定だ。
ロボットアームの本数も、現在の1本から数を増やしていくことを検討しているという。
なお現在、カゴ車に積替えが可能なロボットアームは国内では関通のみ。カメラで段ボールのサイズを計測、カゴ車に乗る数を計算して作業を行う、高度な技術を搭載している。
<日販の倉庫「N-PORT新座」で導入されているラピュタロボティクスの自動倉庫>
日販の「N-PORT新座」で活用している9階層の自動倉庫内では、ロボットが約60台稼働している。
現在は2600便程度が導入されているが、最終的に6000便の導入を目指している。各ボックスごとに8間仕切(SKU)入るため、最大で5万SKUの商品を扱うことができるようになる想定だ。
見学会の終了後は、所沢物流センターが入っているGLP所沢で、参加者同士の交流会が行われた。
主催の関通は「普段交わる機会のない業界同士をつなぐ機会になれば」としており、今後も関東での開催を検討するとしている。
日本GLP/大阪南港エリアで冷凍冷蔵倉庫2棟、開発プロジェクト始動