AutoStore(オートストア)は3月4日、大規模で高スループットの倉庫自動化の最新のイノベーションを発表した。
AutoStore の最高製品責任者(CPO)である Parth Joshiは「昨秋、私はAutoStoreの『Product 2.0』の取り組みの一環として、より迅速かつ革新的な製品開発を進めることを宣言した。今回発表された新製品は、顧客志向を重視し、先進的な自動化により生産性を向上させ、コスト削減を実現するというコミットメントを示している。特に誇りに思っているのは、AIを活用した『CarouselAI』と、顧客のあらゆるステージをサポートする『Essentials Software Package』だ」と述べている。
「Essentials Software Package」については、AutoStore の顧客がシステムパフォーマンスをあらゆるプロセスにおいて最適化できるよう支援する、包括的なソフトウェアパッケージ。パッケージは、初期設計や統合プロセスにとどまらず、先進的なルーティングアルゴリズム、リアルタイム分析機能、インテリジェントなレポーティング機能を提供し、継続的な改善を促進する。AutoStoreの標準化されたモジュール設計および卓越した柔軟性は、システムの導入プロセスを大幅に簡素化するとともに、幅広いユースケースにおいてシームレスに適合することで、倉庫自動化の普及を推進する。
この堅固な基盤の上に構築されたEssentials Software Packageは、さらなる効率性を向上、複雑さの軽減、そしてより迅速かつ的確に意思決定を実現することで、運用プロセスを一層効率化する。そのスケーラビリティと適応性に優れたアプローチにより、企業は運用の変化に柔軟かつ迅速に対応することが可能。
AutoStore のシンプルなハードウェア設計と連携することで、ソフトウェアはシステム設計から需要変動への微調整に至るまで、運用を継続的に最適化する。それにより、常に最高の効率性、最大限の稼働時間、そしてシームレスなスケーリングを実現する。2025年3月4日より、全世界で順次提供開始している。
「CarouselAI」はAutoStore初のAI搭載のロボットピースピッキングソリューションで、ロボティクス分野のリーダーであるBerkshire Greyと共同開発した。このソリューションは、労力を要する注文ピッキングプロセスを自動化し、最高水準のSKU処理能力と24時間365日の稼働を実現することで、フルフィルメントの効率性を大幅に向上させ、自動化の拡張を希望する小売業の顧客にとって、迅速な投資回収(ROI)を提供する。既存の顧客向けには、CarouselAI Upgradeを通じて、CarouselPort 4.0から大規模なインフラ変更を伴わずにシームレスな移行を現実するレトロフィットオプションも用意している。
また、AutoStore のパートナーネットワークによるサポートのもと、CarouselAIおよびそのアップグレード製品は、2025年夏より欧州および北米にて提供開始予定、日本を含むアジア太平洋地域については未定だ。
「VersaPort」は倉庫の運用効率および安全性を飛躍的に向上させる革新的なソリューション。製品の最大の特徴は卓越した柔軟性にある。機械的な改修を必要とせず、変化するワークフローにも迅速かつ的確に対応する。単独での運用はもちろん、複数のシステムと連携させることで、個別製品の投入から高度なピッキングワークフローに至るまで、幅広い運用ニーズに柔軟に対応可能だ。
さらに、倉庫管理システムの統合により、入庫および出庫業務の切り替えをクリック一つでシームレスに実現。VersaPort、スケーラビリティを考慮した設計となっており、将来を見据えたフルフィルメント戦略に最適だ。更に AutoStore の厳格な安全基準を満たしており、安心して導入できる。2025年夏より欧州と北米で提供を開始し、日本を含むアジア太平洋地域については年末ごろ提供開始予定だ。
そのほか、拡張されたPio製品ライン(P200、P400、P600)や、新型サービスタワーも発表した。
AutoStore のMats Hovland Vikse最高経営責任者 (CEO) は「AutoStore は、顧客価値と運用効率を向上させる革新を推進することで、業界をリードしている。企業がスピードと効率に対する要求の高まりに直面する中、AutoStoreは、顧客のフルフィルメントを支援し、デジタルトランスフォーメーションを加速させる変革的なソリューションを提供することに尽力している」と語っている。
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