Hacobuは8月5日、配車受発注・管理サービス「MOVO Vista(ムーボ・ヴィスタ)」において、取引構造を可視化するダッシュボード機能を提供開始した。
物流業界では「多重下請け構造」が常態化し課題となっているなか、2025年6月に改正貨物自動車運送事業法(通称:トラック法)が成立。元請け事業者に対し、下請け構造を2次請け以内にとどめる努力義務が課された。
こうした背景から「MOVO Vista」に、荷主企業や元請け事業者が配車情報を構造的に分析できる2種類のダッシュボードを実装。「多重下請け構造」の実態を可視化・適正化することで、健全で持続可能な輸配送体制の構築に繋げたいと開発した。
その1つが7月25日から提供している「取引先との関係性を可視化するダッシュボード」。どの協力運送事業者にどのような輸配送案件を、どの程度依頼しているかが一目で分かり、取引傾向の把握や支払い金額がリアルタイム確認できる。
2つ目は、8月5日から提供する「請け負い階層を可視化できるダッシュボード」。自社が依頼した輸配送案件が何次請けまで委託されているのか、全体の構成比や運送事業者ごとの請負階層分布も可視化でき、3次請け以上の比率が高い輸配送案件や協力運送事業者も確認することができる。
さらに、階層が深くなっている背景について、分析のきっかけとなる視点を提供。例えば「リードタイムが短い」「遠隔地への輸配送」「低単価案件」といった要因が階層の深さに影響している場合、今後の改善施策の立案にも役立てられるという。
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