商船三井は6月3日、風力と水素を活用したゼロエミッション事業「ウインドハンタープロジェクト」が、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の調査・研究「水素製造・ポテンシャル利活用事業」に採択されたと発表した。
強風時には帆で海上の風を受け船を推進。その間に水中のタービンが回って発電し水素を生産するプロジェクト。
水素はタンクに貯蔵され、風が弱い時は水素を使って燃料電池で発電し、電動プロペラを回して推進する。燃料補給することなく貨物を運び、温室効果ガスを削減しようという取り組みだ。
採択された事業では、この水素生産船の最適化調査のみならず、グリーン水素エネルギーの地産地消を生み出す日本周辺海域の風況海域調査や、ウインドハンター実証船の建造、水素の供給先の検討も進める。これらの取り組みと技術見通しがNEDOに評価され、採択された。
商船三井は、脱炭素・水素社会の実現に向け、洋上風エネルギーを利用して船上で水素生産、陸上向けに供給するウインドハンタープロジェクトを2020年11月より始動。ヨットを用いた実証実験など進めており、早ければ2030年代に実証船を建造し商用化することを目指している。
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