日本貨物鉄道が10月17日に発表した9月の輸送動向によると、コンテナ貨物の輸送実績は171万7000トン(前年同月比8.9%増)、車扱は68万3000トン(1.5%増)となった。
荷動きについては、東日本大震災からの企業の生産回復に加え、中旬以降、記録的な残暑となり飲料水等の季節物資の出荷が好調となった。また、前年は大型台風が2度にわたり上陸し、輸送障害の影響を強く受けた反動もあり、月全体では前年を大きく上回った。
コンテナ貨物は、紙・パルプ、食料工業品などすべての品目が前年を上回り、全体では108.9%となった。紙・パルプは前年の震災による出荷減の反動に伴い、大きく増送となった。また、食料工業品は残暑により清涼飲料水等の出荷が好調となり増送となった。
車扱貨物は、石油が一部区間での輸送終了及び需要の減少により前年を下回ったものの、セメント・石灰石が前年の台風12号に伴う線路の不通による反動で増送となり、全体では前年比101.5%となった。
震災により被災した仙台臨海鉄道仙台北港駅は7日に鉄道輸送を再開し、関東発東北向けの石油輸送は終了した。