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日通総研/物流短観を公表、物流コスト割合さらに上昇の見通し

2008年04月25日/調査・統計

日通総合研究所は4月24日、企業物流短期動向調査の結果を公表した。調査は1-3月実績と4-6月の見通しを3月下旬時点で調べ、1121事業所から回答を得た。回答率は44.8%。
国内向け出荷量の動向は、1-3月実績(見込み)の業種別「荷動き指数」をみると、全15業種中プラス業種は食料品・飲料など4業種にとどまり、残り11業種がマイナスを示した。2008年4-6月見通しでは、化学・プラスチック、消費財卸がプラスに反転する一方、一般機械、その他の製造業マイナスに沈むなど業種により明暗がみられ、プラス業種は前期と変わらず4業種にとどまる見込み。
1-3月実績(見込み)の輸送機関別「利用動向指数」は、すべての輸送機関で前期(2007年10-12月)実績より下降し、各機関ともマイナスとなった。2008年4-6月見通しでは、鉄道コンテナが「利用動向指数」が4ポイント上昇し水面まで戻して、利用の下げ止まりが期待される。しかし、これ以外は総じて目立った改善の動きはみられず、残りの輸送機関では引き続きマイナスを示す。特に内航コンテナ、国内航空ではマイナス幅が大きく、利用削減の圧力が強まる見通し。
輸出入貨物量の動向では、1-3月実績(見込み)の「荷動き指数」は、外貿コンテナで輸出入とも「荷動き指数」が2ケタのプラスを維持したが、国際航空では「荷動き指数」が輸出入とも前期(2007年10-12月)実績より悪化し、輸出では水面下まで下降した。2008年4-6月見通しでは、外貿コンテナでは輸出入とも「荷動き指数」が概ね横ばいで推移し、やや勢いに陰りが窺えるものの荷動きは拡大が続く。一方、国際航空では輸出入とも「荷動き指数」がさらに悪化して輸入も水面下に沈み、荷動きは停滞に向かう見込み。
在庫量と営業倉庫利用の動向では、1-3月実績(見込み)の在庫量と営業倉庫利用の「動向指数」はいずれもマイナスを示したが、製品在庫、営業倉庫利用については前期(2007年10-12月)実績からは僅かながら改善がみられた。しかし、4-6月見通しでは、いずれの「動向指数」もマイナス幅が再び拡大し、在庫の圧縮、営業倉庫利用の削減が続くとみられる。
運賃・料金の動向では1-3月実績(見込み)の「動向指数」は、すべての機関でプラスを示した。前期(2007年10-12月)実績との比較では、特別積合せトラックで3ポイントの上昇、内航コンテナで4ポイントの低下がみられた以外は、概ね横ばいで推移した。4-6月見通しでは、すべての機関で「動向指数」が上昇する。とりわけ一
般トラック、特別積合せトラックの上昇幅が大きく、運賃・料金水準の上昇圧力が強まる見込み。
物流コスト割合の動向では、1-3月実績(見込み)の「動向指数」は+16で、前期(2007年10-12月)実績からは横ばいで推移した。4-6月見通しの「動向指数」は9ポイント上昇して+25と見込まれ、物流コスト割合にはいっそうの上昇が予想される、とした。
国内向け出荷量「荷動き指数」は、2008年1-3月実績(見込み)では△5となり、前期(2007年10-12月実績)より8ポイント下降してマイナスに反転。4-6月見通しでは△6とさらに1ポイント低下し、荷動きは減退基調が続く見通し。
4-6月見通しの輸送機関別「利用動向指数」は、鉄道コンテナについては唯一ゼロ水準まで戻して、利用の下げ止まりが期待される。しかし、その他の輸送機関では引き続きマイナスを示し、利用削減の圧力が強まるとみられる。
また、4-6月見通しの輸出入貨物量「荷動き指数」は、外貿コンテナでは輸出入とも2ケタのプラスを維持し、やや勢いに陰りが窺えるものの、荷動きの拡大が続くとみられる。一方、国際航空では輸出入とも「荷動き指数」がさらに悪化して、輸入でも水面下に沈み、荷動きは停滞に向かう見通し。

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