経済産業省が6月29日に発表した5月分の鉱工業指数速報(鉱工業生産・出荷・在庫指数、稼働率・生産能力指数、製造工業生産予測指数)によると、生産は前月比5.9%上昇し、3か月連続で上昇した。反面、前年同月比では29.5%減と前月同様に減少した。
また指数水準は79.2(季節調整済)となり、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業、輸送機械工業などが生産に寄与した。品目別では普通乗用車、携帯電話、駆動伝導・操縦装置部品の順に寄与が見られた。
5月の出荷は、前月比4.5%の上昇と3か月連続で上昇(30.0%減)し、指数水準は78.7(同)。出荷の上昇には輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業などが寄与した。
また在庫は前月比0.6%の低下とほぼ横ばいだが5か月連続で低下(8.3%減)。指数水準は96.5だった。在庫の低下に寄与した業種は、情報通信機械工業、電子部品・デバイス工業、化学工業など。在庫率は、前月比0.1%の上昇と3か月ぶりに上昇に転じた(39.6%の上昇)。指数水準は143.1。
製造工業生産予測調査によると、6月は前月比3.1%の上昇、7月は0.9%の上昇だった。6月の上昇は、一般機械工業、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業などによるもので、7月の上昇は輸送機械工業、鉄鋼業、情報通信機械工業などによるものという。なお、5月の実現率は0.8%、6月の予測修正率は1.2%となった。