日通総合研究所が7月30日に発表した企業物流短期動向調査によると国内向け出荷量の動向について7~9月見通しでは、11業種で荷動き指数が上昇するとしている。
<国内向け出荷量の実績と見通し(業種別)>
プラスの業種は5業種で、持ち直しの動きがみられるが、依然として広範囲の業種で荷動きの停滞が続いている。4~6月実績(見込み)では、全15業種中プラスが5業種で、10業種がマイナスだった。
輸送機関利用の7~9月見通しでは、プラスの輸送機関は皆無で、一般トラックなど4輸送機関で小幅ながら改善が見込まれるものの、利用回復に向けての足取りは引き続き重い。
輸出入貨物量の7~9月見通しは、外貿コンテナ・国際航空の輸入において小幅な上昇がみられるが、外貿コンテナ・国際航空の輸出では小幅ながら下降する見通しであり、外貿コンテナの輸入以外は引き続き荷動きの減退傾向が強い。
在庫量と営業倉庫利用の7~9月見通しは、動向指数は悪化し、引き続きすべてがマイナスとなる。このため、再び在庫圧縮と営業倉庫保管量削減の方向に進む。
運賃・料金の7~9月見通しは、内航コンテナでは+5と横ばいで推移し、運賃はやや上昇方向に動く見込みであるが、その他の機関ではゼロ水準±1の範囲内にとどまり、総じて運賃・料金水準の大幅な変動は見込めない。
物流コスト割合の7~9月見通しは、プラスの業種が8業種に減少し、業種全体の動向指数は弱含み横ばいで推移して+3となるとみている。このため、物流コスト割合の増勢は弱まるものとみられる。
企業物流短期動向調査は、企業物流の最新動向を把握するため、2012年6月に製造業、卸売業の主要2500事業所のうち1074事業所(回答率43.0%)の回答によりまとめたもの。
■企業物流短期動向調査
http://www.nittsu-soken.co.jp/report/trend/file/tankan-zenbun2012-6.pdf
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