商船三井は1月10日、就航中の大型原油タンカー1隻にバラスト水処理装置を搭載すると発表した。
<大型原油タンカー>
既存船の大型原油タンカーへの搭載計画は国内船主で初めて。
処理装置はJFEエンジニアリング製「JFEバラストエース」を選定し、搭載時期は2013年3月~4月の本船入渠時を予定している。
貨物の積荷役にあわせて排出されるバラスト水は、海洋生物を越境移動させ、海洋生態系および生物多様性の保全に対し影響を与える恐れがあり、1980年代後半から国際的に問題視されるようになった。これを受けてIMO(国際海事機関)で2004年2月に「バラスト水管理条約」が採択され、発効に向けて批准が進んでいる。
■本船概要
船種:大型原油タンカー(VLCC: Very Large Crude Oil Carrier)
船籍船級:マーシャル諸島/日本海事協会
載貨重量:約30万トン
全長:333m
全幅:60m
■バラスト水処理装置概要
処理能力:3500立方メートル/h x 2台(防爆型)、350立方メートル x 1台(非防爆型)
処理方式:フィルター 及び 薬剤注入処理