日通総研は10月25日、企業物流短期動向調査を公表した。
国内向け出荷量「荷動き指数」は、7~9月実績(見込み)では、前期(4~6月)実績より16ポイント上昇して+7 と、2011年 7~9月実績以来2年ぶりのプラスに浮上した。
一方、10~12月見通しでは横ばいとなり、V字型の回復のあと、やや一服感がみられる。
<各輸送機関の利用の実績と見通し>
10~12月見通しの輸送機関別「利用動向指数」は、特別積合せトラックでは弱含むが、残りの輸送機関では改善する。この結果、宅配便が±0 まで戻すほか、鉄道コンテナ、内航コンテナでもマイナス幅は縮小する。
一方、国内航空では利用の減退が続く見通しである。
10~12月見通しの輸出入貨物量「荷動き指数」は、全輸送機関で小幅ながら悪化する見込みである。外貿コンテナの輸出・輸入では引き続きプラスを維持するものの、国際航空の輸出・輸入ではマイナス幅が若干拡大し、回復に向けての足取りは重い。
7~9月実績(見込み)の在庫量と営業倉庫保管量の動向をみると、すべての「動向指数」が前期(4~6月)実績よりも上昇した。
この結果、営業倉庫保管量ではプラスに浮上し、製品在庫でも±0まで戻した。10~12月見通しについては、原材料在庫の「動向指数」が横ばいで推移する一方、製品在庫、営業倉庫保管量では低下が見込まれ、ともにマイナスに沈む。
このため、在庫圧縮の圧力および営業倉庫保管量に対する削減圧力は若干強まるものとみられる。
運賃・料金の動向では、7~9月実績(見込み)の「動向指数」は、鉄道コンテナで±0 にとどまる以外は、残りの機関でプラスとなった。前期(4~6月)実績との比較では、鉄道コンテナ、国内航空では横ばいで推移したが、その他の機関においては「動向指数」が上昇した。
10~12 月見通しについては、倉庫では横ばいで推移する一方、残りの機関において「動向指数」が上昇し、鉄道コンテナでもプラスとなる。また、特別積合せトラックなどでは増勢がさらに強まる見通しである。
物流コスト割合の動向では、7~9月実績(見込み)の「動向指数」は、全15業種中13業種がプラスで、業種全体では+7と、前期(4~6月)実績からは3ポイント上昇した。10~12月見通しでは、精密機械がマイナスに沈む一方、窯業・土石などでプラス幅が拡大する。
この結果、業種全体の「動向指数」は+7 と横ばいで推移し、物流コスト割合の拡大が続く見通しと分析している。
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