JR貨物は4月13日、2016年度の輸送実績を発表し、コンテナは2199万4000トン(前年比0.6%減)、車扱894万4000トン(3.3%増)、合計3093万8000トン(0.5%増)だった。
2016年度は、4月の熊本地震、6月から9月にかけての相次ぐ台風の接近・上陸などの影響により高速貨1447本、専貨30本が運休となった(前年度は、高速貨1095本、専貨17本が運休)。
特に8月下旬から9月上旬にかけての台風10号は北海道地区に甚大な被害をもたらし、この影響で不通となっていた石勝線・根室線については、復旧までの間トラック・船舶による代行輸送を実施した。
コンテナは、自動車部品が特に下期、自動車販売台数増加に伴い増送となったほか、化学工業品が前年を上回った。また、トラックドライバー不足を背景に、飲料を中心とした食料工業品や積合せ貨物が堅調に推移した。
一方、農産品・青果物が上期の九州地区での玉葱の生育不良に加えて、下期の台風10号の影響を主因とした野菜類・馬鈴薯の減送、更には民間流通米輸送が低調に推移し、前年を大きく下回った。
また、紙・パルプが印刷紙・コート紙の需要の落ち込みにより減送となった。
その結果、コンテナ全体では前年比 99.4%となった。
車扱は、石油が11月に関東地区で記録的に早い積雪を観測するなど、冬季の気温低下に伴い灯油を中心に増送となり、車扱全体では前年比3.3%増となった。
コンテナ・車扱の合計では、前年比0.5%増となった。